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2021.06.15

いよいよ実用化? 電動キックボードを取り巻く現状を整理

電車やバス、飛行機、タクシー…。これら交通手段の「移動体験」をITで変革する「MaaS(Mobility as a Service)」。最近は自動運転技術やタクシーの配車サービスなどが注目されがちですが、ここにきて新たな移動手段として高い関心を集めるようになったのが「電動キックボード」です。電車移動による「密」を回避できるほか、自転車や原付スクーターに代わる短距離移動の新たな選択肢として、利用に向けた整備が急ピッチで進んでいます。とはいえ、どこで乗れるのか、どんな車両なら公道で走れるのか、安全を担保するルールづくりはどこまで進んでいるのかなど、分からないことが多いのも事実。そこでここでは、項目別に電動キックボードを取り巻く動きをまとめます。

実証実験/公園や大学構内、公道で安全性や有効性を検証

 電動キックボードは現状、道路交通法上は「原動機付自転車」に分類されます。そのため、乗る際にはヘルメットの着用が義務づけられています。そのほか、車道を通行しなければならない、運転免許証が必要、車両にはナンバープレートやミラーの装着が必要などのルールがあります。

 そこで電動キックボードを取り扱う企業の多くが、実用化に向けて独自の実証実験を進めています。人の往来が多いエリアで実証実験を行い、安全性を検証する実験が目立ちます。

 例えばKINTONEは2021年3月、茨城県水戸市にある偕楽園で実証実験を実施。1日限定ではあったものの、来園者の周遊促進や偕楽園の職員の移動手段確保を目的に電動キックボードの可能性を検証しました。すれ違いや追い抜き、並走などのさまざまな条件下で走行して課題を探りました。同社は2020年4月から9月の期間中も、偕楽園の職員を対象にした実証実験を実施しています。近・中距離パトロール時の移動の効率化を検証し、徒歩以上、自転車程度の移動速度で、自転車よりも手軽に移動できることを証明しています。mobby rideも2020年11月より、福岡県福岡市東区にある国営海の中道海浜公園内で一般来園者向けの実証実験を実施しました。園内を移動する際の「パークモビリティ」としての有効性や安全性を検証しました。GPSと通信機能を使って車両速度を把握し、安全に配慮した形で園内移動を効率化できるかを調べました。
図1:mobby rideによる国営海の中道海浜公園内...

図1:mobby rideによる国営海の中道海浜公園内での実証実験のイメージ

 Luupは、近畿大学の東大阪キャンパス構内で実証実験を実施しました。学生や教職員を対象に、広い敷地を効率よく移動する手段として電動キックボードの安全性を検証しました。利用者は実際に料金を支払うようにし、有料シェアリングサービスという提供形態の有効性や課題も合わせて検証しました。なお、同社は公道での実証実験にも乗り出しています。2020年10月には、東京都千代田区の一部エリアで公道を使った実証実験を開始。電動キックボードを乗り降りするポートを複数設置し、実証参加者による電動キックボードの使用を通して、公道での安全性や社会受容性などを検証しました。エリア内外の回遊性が向上するのかなども調べました。
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