NTT西日本・東日本と大日本印刷（DNP）は2021年5月10日、大学など高等教育機関向け電子教科書・教材配信サービスの普及・拡大に向けて、連携を強化すると発表しました。NTT東西が保有するICT基盤および営業ネットワークと、DNPが保有する教育コンテンツ制作・配信ノウハウを組み合わせて、配信サービスを全国へ拡大していきます。
これまでNTT西日本とDNPの両社は、大学における教育のデジタル化に向けて協業を進めてきました。2020年6月には、先行実証を行っている京都先端科学大学と武庫川女子大学において、共同で教育ICTプラットフォームを構築し、マルチデバイス対応の教科書・教材や、学修管理サービスの提供を実施しました。
今回、電子教科書・教材配信サービスを始めとする教育ICTプラットフォームの全国展開を目的として、NTT東日本が新たに参画し、協業体制をさらに強固とすることで合意しました。各社は主に以下の役割を担います。
【NTT西日本】学術情報ネットワーク（SINET3）と接続したクラウド基盤（地域創生クラウド）、大学へのシステムインテグレーション導入と営業（NTT西日本エリア）、オリジナル教材のリッチコンテンツ化支援、大学における学修データ活用の実証実験など
【NTT東日本】学術情報ネットワーク（SINET）と接続したクラウド基盤（地域クラウド）、大学へのシステムインテグレーション導入と営業（NTT東日本エリア）、オリジナル教材のリッチコンテンツ化支援、大学における学修データ活用の実証実験など
【DNP】電子教科書・教材の配信システム構築、出版社に向けた教員への電子教科書・教材の販売促進支援、書店に向けた大学への提案支援、電子教科書の取次サービス、教科書の電子化支援、教員オリジナルの教材開発支援、教員・学生に向けたサービス利用支援など
図1：電子教科書・教材配信サービス提供体制イメージ
3社は共同で、電子教科書・教材配信サービスを全国へ拡大していくほか、出版社向けには教科書の電子化を促進するためのオンライン教科書・教材選定サービスを提供します。また、取次・流通支援事業の提供準備を進めるとともに、教員独自の教材を電子化するためのオリジナル教材開発・支援事業の実証的な取り組みも開始します。これらの業界共通の仕組みを構築し、教育のデジタル化を全国で促進することで、高等教育機関のDX推進を支援していきます。
