村田製作所とACCESSは2021年2月19日、生産工程の状況把握などに役立つソリューション「JIGlet」を提供開始しました。両社はDXを推進するソリューションの開発や市場展開を目指して協業し、その一環で「JIGlet」を共同開発しました。
JIGletは3種のセンサーデバイスを用意し、用途に応じてこれらを組み合わせて使えるのが特徴です。1つめは作業ランプの点灯・消灯を検知する照度デバイス、2つめはボタンを押して数をカウントするボタンデバイス、3つめは任意の作業時に操作して時間を記録するサイコロデバイスです。
各デバイスはSIMを内蔵し、モバイル通信によるデータ送信が可能です。ゲートウェイ機器を設置したりWi-Fiを設定したりといった手間を解消します。
タブレットなどを使い、どのセンサーデバイスのデータを収集するのかを選ぶこともできます。また、収集したデータはグラフなどに加工され、時系列で表示されます。ITの知識がない製造現場の担当者でも、簡単に設備や人の状態を把握でき、工程のばらつきなどをほぼリアルタイムに確認することが可能です。
例えば、「設備の非稼働要因を把握したい」「作業者別の生産性を把握したい」などのニーズに対し、必要な情報を見える化します。
なおJIGletで用いるセンサーデバイスは既存の生産設備に後付けできます。そのため、設備を入れ替える費用や時間はかかりません。
両社は今後、市場ニーズに対応したソリューションの開発に取り組み、製造業に限らず、同様の課題を有する他業界のDX推進を支援する考えです。JIGletは海外の製造現場に展開していくとともに、センサーデバイスを拡充するなどして機能強化する予定です。