株式会社GO TO MARKETが実施した2024年6月の調査によると、Instagramの投稿を通じて商品を購入した経験のある人は全体の37.8%に達したことが明らかになりました。このデータは、特に若い世代における今日の購買行動におけるInstagramの重要性を示しています。この記事では、この調査結果をもとにInstagramの影響力や、どのようにして購買につながっているのかを詳しく探ります。
今回の調査は、全国の20歳以上60歳未満の317人を対象にインターネットリサーチにより行われました。調査実施日は2024年6月12日で、結果は2024年6月26日に発表されました。この調査は、Instagramの投稿を見て商品を購入することが一般的であるかどうかを検証することを目的としています。具体的な結果について、詳細を見ていきましょう。
調査によると、Instagramの投稿を見て商品を購入したことがあると回答した人は37.8%でした(図1)。
一方で、57.1%は『購入したことはない』と答えています。この対比から、Instagramを利用する消費者の中で、一定の割合の人々が実際に購買行動につなげていることがわかります。この結果は、特に20代と30代の世代において顕著であり、若い世代は投稿によって影響を受けやすいことが示されています。
年代別の購入経験
年代別に見ると、20代での購入経験率は54.2%、30代では48.2%という結果が得られ、若い世代ほどInstagramを活用して購買行動をする傾向が強いことが分かります(図2)。一方、40代以上の世代ではこの割合が低くなっていますが、それでもデジタル世代の消費者が増えていく中で、この傾向は無視できないものになってきています。
人気商品のカテゴリー
調査にあたると、Instagramの投稿を見て購入した商品の中で最も多いカテゴリーは「化粧品」でした。次いで、ファッション(服・靴・カバン・アクセサリー)や食料・飲料・お酒、美容・健康グッズと続きます(図3)。
特に化粧品類は、視覚的な情報が重視されるInstagramの特性と相性が良く、ユーザーにとって魅力的に映ることが大きな要因です。このことから、Instagramは美意識に敏感な消費者に対して特に効果的なプラットフォームであることが伺えます。
購入商品価格帯
購入商品価格帯についても調査が行われ、最も購入されている価格帯は「3,000円以上5,000円未満」で、約20.8%の人々がこの価格帯で商品を購入したと回答しています(図4)。
また、3万円以上の商品を購入した経験があると答えた人は5%に留まっており、中・低価格帯の商品が主流であることが示されています。これにより、Instagramを通じた購買はコストパフォーマンスとブランド価値のバランスが重要であることが確認されます。
企業にとっての戦略的意義
このような結果は、企業がInstagramを集客ツールとして活用する際に非常に重要です。若年層向けの商品やサービスを展開している企業は、Instagramの投稿を通じて効果的に消費者にアプローチできる可能性が高いです。また、視覚的な要素を強調したマーケティング戦略を取り入れることで、より多くの販売機会を創出することが期待できるでしょう。
Instagramの影響力はますます強まっており、特に若い世代にとっては購買行動に大きな影響を与える要因となっています。今後、企業はInstagramを活用した新たなマーケティング手法を模索し、消費者の興味や関心を引きつける戦略を練り直す必要があるでしょう。この調査結果は、デジタルマーケティングの重要性を示す一例となり、今後の消費者行動がどのように変化していくのか注目されます。