アツラエが今回、発表したFactory Aileは、三菱ガス化学 水島工場との実証事業から生まれた工場DXプロダクトです。Apple Watchを活用して、工場勤務の従業員のヘルスケアデータを取得することで、従業員の体調異常・転倒の検知を自動化します。そして健康状態の継続的なモニタリングを実施します。
管理者は、ヘルスケアデータという客観的な根拠をもとに、従業員のコンディションを把握し、マネジメントできるようになります。結果としてFactory Aileは、従業員が健康で生き生きと業務に取り組める環境づくりをサポートします。
少子高齢化の進行により、日本の総人口は減少に転じています。労働力人口も、2050年には現在の3分の2の水準まで落ち込むともいわれています。そうした状況において、日本の製造業に求められているのは、保有する資源(設備・人)の有効活用と整備です。そして、デジタル活用を通じて最大限の成果を創出していくことです。
製造業にとって、「優秀な現場の人材の健康を維持し、生き生きと業務に取り組める環境を整備すること」は重要な課題の1つです。それが、従業員同士の仲間意識や帰属意識を高め、結果としてパフォーマンスの向上や生産性のアップにつながるとアツラエは考えています。そのような課題を解決するために、働く人たちのニーズを踏まえて同社が開発したのが今回のFactory Aileです。
Factory Aileの機能として、以下が挙げられています。
●アプリケーション機能
・ヘルスケアデータの状態異常を診断・通知
「Apple Watchアプリケーション」では、Apple Watchで自動計測されるヘルスケアデータ(心拍数や血中酸素ウェルネス)から、異常な数値が記録されていないかどうかを独自のロジックで診断します。そして、装着者と管理者に通知を行います。
・触覚フィードバックによる通知
ヘルスケアデータや、加速度の異常な数値が記録された場合、装着者には「Apple Watchの触覚フィードバック」を利用して装着者に通知を表示します。
・転倒の検知・通知
独自に開発したアルゴリズムを用いた「転倒検知機能」があります。これは、装着者が転倒し一定時間動いていないことが検知された場合、管理者に最新の位置情報と合わせて自動で通知を行います。
●管理者機能
・ダッシュボードでトレンド表示
管理者用Webサイトを通じて、装着一人ひとりの心拍数や血中酸素ウェルネスのトレンドをグラフで確認することができます。
・異常数値や転倒検知の通知
装着者のApple Watchで異常な数値や転倒検知が記録された場合は、通知が届き、「誰が」「どこで」「何が」発生したのかを確認することができます。
・Slack連携
コミュニケーションツールSlackとの連携により、管理者のPCやモバイルにインストールされているSlackアプリに対して、異常数値や転倒検知の通知を行います。