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採用活動の中小企業、約6割が賃金を引き上げ済みもしくは今後上げる予定/ネットオン調べ

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採用業務クラウド「採用係長」を提供するネットオンは2021年12月16日 、ユーザー企業の採用担当者を対象に、賃金に関するアンケート調査を実施した結果を発表しました。調査の結果、現在採用を行っている事業所の3割以上が、緊急事態宣言解除後に賃上げを実施していました。賃金を上げた理由としては、「最低賃金の改定」「人材確保のため」「従業員の定着率向上(引き留め)」などが挙げられました。逆に賃金を上げない理由としては、「業績の向上(回復)が見込めていない」が最も多い結果となりました。

 緊急事態宣言解除に伴う経済活動の再開を受け、求人件数が急速に回復しています。飲食業を筆頭に、各業界においても、人材確保に向けた動きが活発化し、平均時給の上昇も話題となっています。  ネットオンの提供する「採用係長」は、採用サイト作成や応募者集客に対応したクラウド型の採用支援ツールです。ポストコロナに向けて、各社が採用活動を活発化させている今、中小企業は賃金の引き上げについてどのように考えているのでしょうか。同社は今回、「採用係長」の登録ユーザーである中小企業の採用担当者を対象に、賃金に関するアンケート調査を実施しました。  調査概要は、以下の通りです。 ・調査期間 :2021年12月2日(木)~12月8日(水)
・調査方法 :インターネット調査
・調査対象 :「採用係長」利用事業所の人事・労務担当者様
・有効回答数:409
※<調査結果の注意点>%を表示する際に小数点第2位で四捨五入しているため、単一回答の場合は100%、複数回答の場合は合計値に一致しない場合があります。  主な調査結果として、以下が挙げられています。 ・現在、中小企業の87.8%が採用活動を行っている。
・現在採用を行っている事業所の35.1%が緊急事態宣言解除後に賃上げを実施。「今後上げる予定」を含めると59.6%に。
・賃金を上げた理由は、「最低賃金の改定」が最多。2位以下には「人材確保のため」「従業員の定着率向上(引き留め)」が続いた。
・賃金を上げない理由は、「業績の向上(回復)が見込めていない」が最も多い結果となった。  以下に、調査の各項目を説明します。  「現在採用活動を行っていますか?(n=409)」との質問に、87.8%の事業所が「はい(=採用活動をしている)」と回答しました。緊急事態宣言が解除され、中小企業の大部分が人材確保に動いていることが読み取れます。
図1:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果1/ネッ...

図1:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果1/ネットオン調べ

 続いて、現在採用活動を行っていると回答した事業所を対象に、賃金の引き上げについて質問しました。「緊急事態宣言が解除された10月以降で、賃金の引き上げを行いましたか?(n=359)」と聞いたところ、以下の回答となりました。 ・「はい」(=引き上げた):35.1%
・「いいえ」:64.9%  採用活動を行う中小企業の3割以上が、緊急事態宣言の解除後に賃金を引き上げていたことが分かりました。  賃金の引き上げ理由については、以下の回答が上位に挙げられました。 ・「最低賃金が改定されたため」:61.9%
・「人材確保のため」:50.8%
・「従業員の定着率向上(引き留め)のため」:25.4%  特に、上位の2つを合わせると、人材にかかわる回答が75%を超えています。このことから、賃金アップの効果に期待する事業所が多いことがうかがえました。
図2:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果2/ネッ...

図2:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果2/ネットオン調べ

 賃金を引き上げた結果、人材不足は解消されたでしょうか。「人材不足は解消されましたか?(n=126)」との質問には、94.4%が「いいえ(=解消されていない)」と回答しました。このことから、中小企業における人手不足は、コロナ前の状況に戻っていることが読み取れます。  ただし、今回の調査で質問したように、賃金の引き上げ時期が10月以降のため、人手不足の解消状況を評価するには、今後の経過を見守ることが必要だとしています。  次に、緊急事態宣言解除後に賃上げをしなかった事業所へ、今後の予定について質問しました。「賃金を上げる予定はありますか?(n=233)」との質問に対し、1年以内に「上げる予定」とした事業所は合わせて37.8%でした。
図3:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果3/ネッ...

図3:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果3/ネットオン調べ

 なお、採用活動中の事業所(n=359)については、「賃上げ実施済み」と「今後上げる予定」が59.6%に上ります。つまり、6割近くの事業所が、人材獲得における賃金の重要性を意識して、採用に取り組んでいることが分かりました。  また、現在採用活動を行っていない事業所への質問では(n=50)、24.0%が採用活動再開時に賃上げを予定していることが分かりました。  ここまでの結果を整理すると、全事業所の55.3%が、以下のいずれかの回答をしています。 ・「賃上げ実施済み」
・「今後上げる予定」
・「採用活動再開時に上げる予定」  このことから、採用活動の実施状況にかかわらず、事業所全体の半数以上が賃上げを重視していることが見て取れる結果となっています。  さらに、今後賃上げを予定している事業所へ、「賃金を上げようと考えている理由(n=100)」について質問しました。その結果、以下の回答が上位に挙げられました。 ・「人材確保のため」:61.0%
・「従業員の定着(引き留め)のため」:58.0%
・「業績の向上(回復)が見込めるため」:27.0%  3位の理由からは、緊急事態宣言解除後に賃金を引き上げなかった背景に新型コロナウイルスの影響があったと推測できます。そして、賃金の引き上げに対する企業の葛藤がうかがえるとしています。
図4:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果4/ネッ...

図4:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果4/ネットオン調べ

 賃金を上げる予定のない事業所に対しても、その理由を質問しました(n=171)。以下の結果が上位に挙げられています。 ・「業績の向上(回復)が見込めていないため」:39.8%
・「賃金を上げなくても人材確保ができているため」:26.3%
・「他社・他店が上げていないため」:17.5%  これらのことから、人材獲得の手段として賃上げの必要性を感じていない事業所も少なくないことが読み取れます。
図5:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果5/ネッ...

図5:中小企業の賃金に関するアンケート調査結果5/ネットオン調べ

 さらに、人材確保のために行っている工夫については、188件の回答がありました。以下がその一部抜粋です。 「Q.賃金を上げる以外で、人材確保のための工夫があれば教えてください(自由回答)」
■労働環境の改善
・短時間勤務やフレックスタイム制の導入
・就労時間の見直し
・休日の増加、有給休暇取得の義務化 など
■福利厚生など待遇面の改善
・資格取得のサポート
・福利厚生サービスへの加入
・その他福利厚生の充実 など
■求人手法の工夫
・SNSを活用したPR
・募集条件の緩和
・従業員からの紹介制度の導入 など
■社内コミュニケーションの活性化
・定期的な個別面談や情報共有ミーティングの実施
・目標の共有 など
■その他
・消滅有給休暇の買上げ
・手当の拡充
・各種研修の実施(研修内容の充実) など  ネットオンでは今後も中小企業の動向を見守りながら、人材確保への取り組みをサポートしていきます。そして「採用係長」の提供を通じ、採用課題の解決に貢献していきます。

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