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転職サイトのワークポートが「リスキリング」について調査、DX化を進める企業に対し転職希望者の約7割がリスキリングを「知らない」と回答

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人材紹介サービスや転職情報サイトを手掛けるワークポートは2021年9月14日、全国の転職希望者を対象に、「リスキリング」(Re-Skilling)についてアンケート調査を行った結果を発表しました。調査は、2021年8月25日~9月2日、同社の利用者493人を対象に実施されました。企業のDX化が進む中で、約7割がリスキリングを「知らない」と回答しました。そして、リスキリングやスキルアアップの取り組みを行う企業は好印象との回答が約9割あった一方、勤務先で学び直しの機会が「ある」との回答は2割にも満たない結果となりました。

 DXに対応できる高度なスキルを持った人材を育成するために、「リスキリング(Re-Skilling)」(職業能力の再開発・再教育)に力を入れる企業が増えています。一方で、働き手にとって「リスキリング」はどのように捉えられているのか、ワークポートは全国の転職希望者を対象に意識調査を行いました。  まず、対象者に「リスキリング」という言葉を知っているか聞いたところ、以下の回答結果になりました。 ・「知っている」:8.3%
・「聞いたことはある」:20.5%
・「知らない」:71.2%
図1:「リスキリングについて」調査結果1/ワークポート調べ

図1:「リスキリングについて」調査結果1/ワークポート調べ

 「知っている」「聞いたことはある」と回答した人の中でも、企業がリスキリングを推進する背景を「よく理解している」と回答した人は12%、「やや理解している」と回答した人は49.3%という結果でした。つまり、リスキリングという言葉は聞いたことがあっても、4割程度の人はそれを推進する背景や意味を理解しておらず、取り組みそのものがあまり浸透していない様子がうかがえました。  次に、職場でリスキリングを受けているか聞いたところ、以下の結果になりました。 ・「はい」:6.7%
・「今後受ける予定がある」:1.6 %
・「いいえ」:91.7%
図2:「リスキリングについて」調査結果2/ワークポート調べ

図2:「リスキリングについて」調査結果2/ワークポート調べ

 また、「はい」「今後受ける予定がある」と回答した人にどのような内容を受けているか、または受ける予定なのか聞いたところ、以下のような回答が挙げられました。 ・「DXやAIのeラーニング」
・「UI設計」
・「ITパスポートの取得」
・「PC関連のスキル」  このように、ITスキル向上に関する内容を挙げる人が目立ちました。また、実際にリスキリングを受けた満足度を聞いてみると「とても満足」(12.2%)、「やや満足」(63.4%)と、7割強の人がおおよそ満足していることが分かりました。  一方、リスキリングを受けていないと回答した人に、リスキリングを受けたいと思うか聞いたところ、「とても思う」(47.1%)、「やや思う」(38.1%)とする人は合わせて85.2 %となり、「あまり思わない」(11.3%)、「まったく思わない」(3.5%)とする人は合わせて14.8%でした。
図3:「リスキリングについて」調査結果3/ワークポート調べ

図3:「リスキリングについて」調査結果3/ワークポート調べ

 リスキリングを受けたいと「とても思う」「やや思う」とした人にその理由を聞いたところ、以下のように回答する人が大多数を占めました。 ・「スキルアップ、キャリアアップのため」
・「仕事に生かしたい」
・「転職など今後に役立つから」  また、これらの回答者にどのような内容のリスキリングを受けたいか聞いたところ、以下のような回答が目立ちました。 ・プログラミングなどのスキル
・AI、DX関連のスキル  その理由は、IT化やDX化が進んでいるというものでした。そのほかにも、自分が今就いている職種や、社会人としてのスキルアップにつながる内容(マーケティングやデザイン、コミュニケーションスキルなど)を学び、自分自身が不足している部分を補いたいという意見も数多く挙がったとのことです。  一方、リスキリングを受けたいと「あまり思わない」「まったく思わない」と回答した人にその理由を聞いたところ、以下のような意見が散見されました。 ・「自分自身で勉強しているから必要ない」
・「業務的負担が増えるため」
・「実務を通して学べるから」  また、「そもそもリスキリングについて理解していないため、メリットがわからない」とする人も多く見られました。働き手へのリスキリングの浸透度合いが低いことが、受けてみたいという意欲につながっていないことが明らかになりました。  さらに、現在リスキリングは受けていないが、今後受ける際にどんな懸念があるか聞いたところ、以下のようなコメントが挙げられました。 ・「時間の確保ができるか不安」
・「負担が増えるのではないか」
・「会社の自己満足的な内容にならないか心配」
・「実務と直結した内容が学べるのかが疑問」  上の2つの理由については、リスキリングを受けたいと思わないと回答した人も挙げていたものです。  対象者に、学び直しやスキルアップのための支援や取り組みを行っている企業に魅力を感じるか聞いたところ、「とても思う」(54.6%)、「やや思う」(34.9%)とする人は合わせて89.5%となり、「あまり思わない」(7.5%)、「まったく思わない」(3.0%)とする人は10.5%でした。  このように、ほとんどの働き手は、社員のスキルアップや教育に取り組む企業に好印象を持っていることが分かります。
図4:「リスキリングについて」調査結果4/ワークポート調べ

図4:「リスキリングについて」調査結果4/ワークポート調べ

 一方、勤務先で新卒・新人研修とは別に、既存社員の学び直しの機会や、新しいスキルを身につけられるような取り組みなどはあるか聞いたときの回答は以下のようなものでした。 ・「はい」:17.6%
・「いいえ」:63.1%
・「わからない」:19.3%  「いいえ」「わからない」と回答した人を合わせると82.4%となり、多くの働き手は社内で学び直しやスキルアップができる機会を持っていないことが分かりました。  ワークポートは2020年1月に「リカレント教育」に関するアンケートを実施しました。そのときも同様の質問をしましたが、その際に学び直しの機会があると回答した人は24.8%だったことに比べ、7.2ポイント減少しています。  同社はこれを「コロナ禍において経営状況が悪化したために、教育への投資を削減せざるを得ないという企業の声を裏付ける結果」だと結論付けています。  今回の調査の概要は以下の通りです。 ・調査内容:リスキリングについて
・調査対象者:ワークポート利用者(全国の20代~40代の転職希望者、男女)
・有効回答:493人
・調査期間:2021年8月25日~9月2日
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

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