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介護スタッフの働きがい向上を見込む実証実験スタート

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介護見守りシステムを展開するZIPCAREは2022年5月26日、働き方改革実現ネットワーク広島と医療法人社団明和会と実証研究開始を発表しました。ICT導入などにより業務効率化や働きがい向上につながるかを実証します。

 今回、連携して取り組むのは以下の3社です。 ・株式会社ZIPCARE
・一般社団法人働き方改革実現ネットワーク広島(略称:働き方ネット広島)
・医療法人社団明和会  介護見守りシステムの「まもる~の」を提供しているZIPCAREは、福祉・介護機器の研究開発、設計、製造を手掛けています。介護現場のICT化を促進し、介護スタッフの業務負担の軽減や、サービスの質の向上に取り組んでいます。
図1:介護見守りシステム「まもる~の」

図1:介護見守りシステム「まもる~の」

 また、働き方ネット広島は、「広島発の真の働き方改革の実現」をビジョンに掲げ、活動しています。広島県廿日市市で「サービス付き高齢者向け住宅 さくらす」などを運営している明和会は、地域密着型の法人として、医療・介護・福祉事業を展開しています。  今回3社の連携では、以下の実証が行われます。 ・サービス付き高齢者向け住宅「さくらす」に「まもる~の」を導入
・得られたデータから業務効率化や、情報共有を実現することで、ICT機器の導入が「働きがい」向上につながるかを実証  なお、同実証研究における人的資源管理や、働き方改革に関する評価・解釈については、県立広島大学 経営管理研究科 木谷宏教授監修のもと実施されます。  実証の概要は、以下の通りです。
実証期間 2022年6月1日(水)~2022年9月30日(金)
実証場所 サービス付き高齢者向け住宅 さくらす大野
使用ICT機器 まもる~のStation
 ・ベッド上の脈拍・呼吸・体動の情報
 ・離床、ドアの開閉、トイレの開閉、椅子の着座をセンサーでキャッチ
 ・室温、湿度、照度を把握
 ・スマートフォンで複数の居室状況を管理
実証内容 ①職員の働き方
 業務量、訪室回数、万歩計、ストレススコアをICT導入前後で比較
②利用者のQOL
 睡眠、呼吸、離床回数、インシデントの回数などをICT導入前後で比較
③職員の働きがい
 働きがいについてアンケート調査をICT導入前後で実施
 取り組みの対象となる介護業界は、DX推進が最も遅れているされる業界です。また、人口減少による「人材不足」にも悩まされています。その救世主となるのが、ICT機器の導入などによるDXだと期待されています。一方、広島県では、「【特設】働きがい向上 取組サポートサイト」などを設け、組織の「働きがい向上の取り組み」を支援しています。  今回、「介護現場へのICT導入」と「働きがい」との関係を実証する研究は、発表によれば広島初の試みです。今プロジェクトでは、以下のような流れで実証が進められる予定です。 ・働き方改革サポートにより「IT」と「人」の親和性を高める
・働き方改革の本質である「働きがい」につなげる
・介護業界の課題である「業務効率」や、「人手不足」を解決
・それを全国へ発信  今回の実証では、ICT導入はハード面として、その活用はソフト面(効果的なマネジメントなど)として実施し、それを働きがいにつなげていくことを目指します。
図2:今後の展開(ビジョン)

図2:今後の展開(ビジョン)

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