DXマガジン副編集長のサクラバが、展示会やイベントを突撃レポート。東京ビッグサイトで2023年2月7日から9日に開催された展示会「第3回 DX EXPO【春】」の中で気になった製品・サービスを紹介します。今回は、チャットボットサービス「チャットプラス」をチェック!【サクラバが行く#11】
チャットボットとは、主に企業のサイトに搭載されるユーザー補助ツール。ページが大量にあり、ヘッダー部分のメニューリンクからだと必要な情報にたどり着きにくくなったサイトでよく使われています。
チャットボットでは、多くのユーザーが知りたいであろうことがいくつかの選択肢として並び、どれかをクリックすると、あらかじめ用意された回答や詳細がわかるページリンクを返してくれます。
ユーザー側にとって便利になるというメリットはもちろんですが、興味やニーズに合ったコンテンツに誘導して購入やお問い合わせにつなげやすくできることから、企業側にとってもメリットがある仕組みです。また、電話やメールでカスタマー対応するコストを削減する目的で利用されるケースもあります。
チャットプラス株式会社が展開する「チャットプラス」は、そんなチャットボットの1つ。導入企業は1万社を超え、月額1,500円から始められる敷居の低さも人気に拍車をかけています。
チャットボット導入の成否を握るのは、選択肢や入力内容に応じて、どんな回答を出していくかというシナリオ作成です。いろいろなユーザーのニーズに応えるにはたくさんの分岐が必要ですが、チャットプラスでは、これまでの知見をもとに、シナリオを作ってくれるといいます。
チャットボットツールにはチャットプラス以外にも多くの製品がありますが、チャットプラスでは、オプションでFAQページの作成機能を追加することもできます。そもそも、チャットボットもFAQもユーザーの質問に答えるもの。両者が合わさることで、お客様窓口の担当者を増やすことなく、よりキメの細かいユーザー体験を提供できるというわけです。
また、大きな企業では、休暇や引越しの手続きなどで従業員が総務担当者に質問をする際の対応工数もばかになりません。そんなときも、チャットプラスでよくある質問をカバーし、総務への社内電話を3割ほど減らした事例もあるとのことです。
ところで、今、チャット業界を賑わせているのは、ChatGPTです。質問をすれば、それらしい回答を生成してくれるこのAIツールは、チャットボットを脅かす存在になるのでしょうか。
チャットプラスの営業担当者にそんな質問をぶつけてみたところ、ChatGPTには注目はしているものの、間違ったことを返すことがあったり、ChatGPTのAPI連携のコストはチャットプラスと比べても高価になるとの見解を示しました。
一方、チャットプラスの公式サイトでは、2023年2月17日、ChatGPTとの自動連携ができるようになったとのアナウンスがありました。
チャットボットは、AIによる自動回答と、人間が用意した回答とを組み合わせたハイブリッドなチャットボットへと進化していくのかもしれません。