ダイナミックマップ基盤は2021年4月7日、高精度な3次元地図データを2023年度に導入することを発表しました。自動運転などの運転支援システムの普及が見込まれる中、対象エリアの拡大と高精細化した3次元地図を導入することで安心・安全なクルマ社会の実現を支援します。
今回導入する地図データは、高速道路、自動車専用道路に加えて一般道路まで3次元化します。国道はもとより、各地域で重要とされる路線も独自に選定して3次元化しています。同社は2023年度の導入後も路線を拡張していく予定です。
センチメートル単位の高精度なデータになる点も特徴です。位置補正技術を使って高速道路、自動車専用道路、一般道路を計測し、計測データを接合して1つの高精度3次元点群データとして整備しています。これにより、一般的なメートル単位の地図精度を上回るセンチメートル単位の精度を実現しています。
道路情報のほかにも、自動走行で必要とされる属性情報も盛り込みます。信号機や停止線など、実際にあるものに加え、車両を制御するのに重要となる車線中心線などの「仮想地物」もデータ化します。車両位置の推定や、車載カメラやLiDARでは補いきれない補足情報、先読み走行の参照情報として活用することを想定します。
そのほか、3次元地図データのデータフォーマットも統一します。車両システムの開発期間の短縮や開発コスト削減に寄与します。これまでは日本と北米でデータフォーマットが異なり、システムの開発や評価が国ごとに違うなどの問題がありました。
同社は2023年度に、国内の主要道路約8万キロメートルの道路をデータ化します。2024年度には約13万キロメートルまで拡張する予定です。