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経営層の関心と現場の温度差が課題 大企業のデータ活用実態を可視化

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サイボウズが大企業560社の情報システム担当者に実施した調査で、85%が「部門間連携を重視」する一方、データ活用は実務で停滞している実態が明らかになりました。経営層の関心は高くとも、支援の有無が取り組みを左右しています。

経営層の関心と現場の温度差がデータ活用を止めている

サイボウズ株式会社が従業員数1000人以上の大企業560社の情報システム部門関係者(係長以上)を対象に実施した調査では、部門間連携を「大いに重視」「ある程度重視」と答えた企業が合わせて85%に達しました。つまり多くの企業が連携の重要性を認識している一方で、現場での取り組み状況には大きな差が生じています。特に注目すべきは、経営層の関心と実際の支援のギャップです。調査では経営層が「関心あり」と回答した企業は90%に達したものの、経営層が実際に支援していると答えたのは約51%にとどまり、関心があっても支援に結びつかないケースが多いことが示されました。

取り組み内容を見ると、「セキュリティの強化支援」が50%で最も多く、続いて「システム間連携」が41%でした。一方で「全社・事業部門間のデータ活用」は実施済みとする回答が34%にとどまり、データ利活用は他分野に比べて進捗が遅い現状が浮かび上がります。さらに興味深いのは、現状で未実施だが特に必要と感じる施策として最も多かったのが「全社・事業部門間のデータ活用」で15%を占めた点です。言い換えれば、ニーズは明確でも実行に移せていない構図が存在します。

経営層の支援がデータ活用の実施に与える影響は顕著です。経営層が「関心あり・支援している」と回答した企業では44%がデータ活用に取り組んでいるとする一方で、「関心ありだが支援していない」企業では実施率が30%に下がります。経営層の実際の支援が、取り組みの有無を左右する重要な要因であることがここから読み取れます部門別の連携状況では、営業部門が最も連携できているとされ78%に達する一方、法務が66%で最も低く、人事が68%と続きます。業務の性質や優先順位により連携の深さが異なるため、データ活用の対象範囲や導入戦略にも差が生じがちです。こうした差を埋めるには、経営の意思決定と部門横断の調整が不可欠になります。

現場が挙げる部門間連携の大変さ上位は人的課題で、「人的リソース不足」が50%、「ITリテラシーの差」が44%でした。これらはツールや技術だけでは解決しづらく、組織の運用や人材育成、業務再設計といった経営的な対応が求められます。一方で、CIOやCTOが在籍する企業ではこれらの負担が低い傾向が確認されています。具体的には「ITリテラシーの差」がある点について、CIO在籍企業の回答率はCIO不在企業に比べて約10ポイント低くなっており、CTO在籍企業でも人的リソース課題の負担が約10ポイント軽減される傾向が見られました。これらの結果は、上位の技術責任者が組織横断の調整や人材施策に寄与している可能性を示唆します。

まとめると、サイボウズの調査は「部門間連携の必要性は認識されているが、経営層の実効的な支援と人的リソース、ITリテラシーのばらつきがデータ活用の進展を阻んでいる」ことを示しています。データ利活用を本当に前に進めるには、経営による明確な支援表明と、CIO/CTOを中心とした組織横断の取り組み、人材・リテラシー対策の両輪が必要です。

詳しくは「サイボウズ株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權

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