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「ダウンロードしただけ」が著作権侵害に P2P誤利用が企業リスクに直結する現実とは

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総務省の警告通り、P2型ファイル共有ソフトの利用は「ダウンロードしただけ」でも自動的にアップロード、発信者情報開示や損害賠償請求に発展しています。社内DXを推進する企業は、技術導入と並行してデジタル教育とガバナンスの強化を急ぐ必要があります。

ファイル共有の仕組みが生む無自覚の著作権侵害リスク

総務省のリリースと消費生活センターへの相談事例から分かる通り、P2P(ピア・ツー・ピア)方式を利用するファイル共有ソフトでは、ファイルを受け取る過程で自動的に他者へデータが送信される仕組みになっています。利用者が「ダウンロードしただけ」と認識していても、ソフトの動作により自動的にアップロードが行われ、著作権者の許諾なしにコンテンツを公開したとみなされることがあります。こうした行為は著作権法違反に問われる可能性があり、発信者情報開示請求につながる事例が急増しています。

実際の相談では、アダルト動画の制作業者や代理人から「和解金20万円、複数作品で50万円相当」や、弁護士事務所から「1作品30万円、複数で70万円」といった示談金を提示されるケースが報告されています。さらに総務省のアンケートでは、令和6年にプロバイダへ申し立てられた発信者情報開示請求は154,484件に達し、そのうち約95.6%、147,746件が特定のP2Pファイル共有ソフトを用いたアダルト動画の著作権侵害に関するものでした。P2P通信のログから接続に使われたIPアドレスが特定されるシステムが普及しており、匿名性への過信は非常に危険です。

企業がDXを推進する際には、単にITツールを導入するだけでは不十分です。まず社内ポリシーでファイル共有ソフトの利用可否を明確にし、禁止する場合はその根拠と代替手段を示す必要があります。次に、従業員向けのデジタルリテラシー研修でP2Pの仕組み、発信者情報開示手続き、想定される金銭的・信用リスクを具体例で周知してください。万が一プロバイダから意見照会や発信者情報開示の申し立てがあった際の社内対応フロー(窓口・報告経路・法務対応)を整備することも重要です。これらはDXの信頼性支える基本的なガバナンス対策になります。

DX推進は利便性とリスク管理の両立が不可欠です。個人の軽い利用でも企業の法的・信用リスクに直結しうる点は見逃せません。早期のデジタル教育と利用ルール整備が被害防止の決定打になります。経営層の指示と現場の定期的な教育で初めて実効性のあるガバナンスが確立します。

レポート/DXマガジン編集部

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