警視庁国際犯罪対策課は、マイナンバーカードの券面に別人の写真や個人情報を貼り付けて偽造した事件で、無職の鈴木啓修容疑者ら男2人を有印公文書偽造・同行使などの疑いで逮捕しました。2人は偽造したマイナカードなどを身分証として用い、他人名義のクレジットカードを作成していたとみられます。逮捕容疑は2025年9月から10月にかけ、身分証を偽造し他人になりすまして信用情報の開示請求を試みた疑いです。警視庁は2人の認否を明らかにしておらず、入手経路を含む全容解明を進めています。これまでの偽造は材質が似たカードの券面を作る手口が多かった一方、ICチップが入った本物のカードを悪用した点が異例とされています。
偽造の具体的な方法は、本物のマイナカードの表面の一部を削り取り、別人の氏名、住所、顔写真を印字したフィルムを貼り付けるものです。 警視庁が押収した偽造カードでは、ICチップに登録された本人情報と、券面に記載された別人の情報が食い違っていました。 グループはクレジットカード契約の申込時や受け取り時にも偽造マイナカードを提示していたとみられ、マイナカードの偽造防止印刷を伴う外観の信用度を利用してチェックの網をすり抜けようとした可能性があります。 警視庁はマイナカードの入手経路、偽造物の作成過程、他の関与者の有無を捜査しています。 事件は東京都千代田区で押収品が公開され、実物の偽造カードの存在が確認されました。
マイナカードはICチップに氏名、住所、顔写真などの本人情報が記録され、本人確認ではICチップの読み取りが重要となります。今回のように券面だけが改変された場合でも、ICチップの真偽や記録内容を適切に確認すれば、齟齬を検知できる余地があります。総務省によると、2025年12月末時点でマイナカードの発行枚数は約1億枚、人口カバー率は80.8%に達しています。普及が進む中で、受け付け現場における確認プロセスの厳格化が重要性を増しています。券面の目視確認に加え、ICチップの読み取りや、申込内容との照合といった複線的なチェックが有効です。金融機関や契約窓口において、チップ情報の読取を標準化することが、類似手口の抑止に資する可能性があります。
事件では、信用情報の不正取得を狙った動きも指摘されています。他人になりすまして信用情報を開示請求する行為は、クレジットカードやローン契約の不正取得につながり得ます。偽造マイナカードを使った本人確認の突破と組み合わさることで、審査プロセスの一角を崩す手段として悪用される懸念があります。警視庁は、偽造防止のプリント技術が施された本物のカードを土台にすることで、外形審査の信頼性を逆手に取った点を重視しています。今後の捜査では、偽造カードの流通経路、使用された店舗や窓口、作成に関与した人物の特定が焦点になります。加えて、押収物の分析を通じて、同様の偽造が他事案に展開していないかも調べる方針です。
マイナカードの本人確認に関しては、ICチップ読み取りの実施が鍵とされています。券面情報のみでの審査は、今回のような貼り替えに弱い側面があり得ます。チップ情報の読み取りに加え、オンラインでの相互照合、申請情報との一致確認を組み合わせることで、偽造品の検出精度は高まります。普及率が高まるほど、確認手順の標準化と運用徹底が求められます。警視庁は事件の背景にある組織性にも着目しており、入手経路の特定と再発防止に向けた対策が急がれます。引き続き、関連する不正申込みの有無や被害規模の把握が進められる見込みです。






















