アルファベットは2026年1〜3月期に、クラウドと人工知能分野の需要拡大を背景に堅調な業績を示しました。パートナーへの支払いを除く売上高は947億ドルで、アナリスト予想の916億ドルを上回りました。1株利益は5.11ドルと、市場予想の2.62ドルを大幅に上回りました。決算発表後、株価は時間外取引で6パーセント余り上昇し、29日の終値は349.94ドルでした。検索事業のAI統合が進み、同社は保有データを活用したモデルとツールの構築を加速しています。AIチャットボットが検索を代替する懸念は和らいだと受け止められています。
検索とクラウドが成長を主導 受注残は4600億ドル超に拡大
スンダー・ピチャイ最高経営責任者は、AIツール統合後に検索クエリ数が過去最高を更新したと説明しました。ザックス・インベストメント・リサーチのアンドリュー・ロッコ氏は、AIは検索を強化したと評価しました。クラウドコンピューティング部門の売上高は200億ドルで、予想の184億ドルを上回りました。発表資料ではAIソフトウエアやAIインフラ需要を背景に著しい成長の加速が示されています。受注残は前四半期のほぼ倍増で4600億ドル超へ拡大しました。短期的には計算能力の制約があり、需要を満たせば売上はさらに伸びた可能性があるとしています。
設備投資を上方修正 TPU提供拡大とジェミニ利用増で需要対応
アナト・アシュケナージ最高財務責任者は、2026年の設備投資見通しを最大1900億ドルへ引き上げ、2027年も大幅増を見込む考えを示しました。AIの機会を取り込むための資本投資を継続する方針です。ピチャイ氏は、独自AIチップのテンソル・プロセッシング・ユニットを一部顧客に提供開始し、各社データセンターでの利用を可能にする方針を明らかにしました。TPUはエヌビディア製チップの代替手段の一つで、計算能力確保に寄与します。AIソフトウエア需要も強く、企業向けのジェミニ・エンタープライズは月間有料アクティブユーザー数が前四半期比40パーセント増となりました。消費者向けジェミニのユーザー数は2025年末に7億5000万人に達しています。
競争環境と資本政策 四半期配当引き上げも実施
アルファベットは、人間並みの能力を持つAIの開発と提供でアンソロピックやOpenAIと競い合っています。クラウド事業はAIブームの進展速度を示す重要な手掛かりとみられ、投資家の注目が集まっています。これまでの四半期では、スペースXなど非公開企業の投資評価額上昇が利益を押し上げてきました。アルファベットはアンソロピックの主要投資家で、先週に最大400億ドルを投資すると公表されました。もっとも、xAIやClaude Codeの動向など競争的な側面も強まっています。四半期配当は5パーセント引き上げの0.22ドルとなりました。






















