上信越自動車道の一部区間で、既設の通信用光ファイバを活用し、交通流とインフラの状態を同時に遠隔常時監視する国内初の実証実験が進んでいます。鹿島建設株式会社は、東日本高速道路株式会社とネクスコ東日本イノベーション&コミュニケーションズ株式会社と共同で、光ファイバセンシング技術を用いたネットワークモニタリングシステムの構築を目指しています。2025年11月から本格計測を開始する計画で、このたび一部の接続が完了し、データ測定が可能であることを確認しました。対象は橋やトンネル、カルバート、法面、盛土など多様な構造物と路面状態で、損傷や凍結、段差の兆候も把握できるとしています。人の巡回や局所センサに依存していた監視の課題を補い、リアルタイムでの俯瞰的な状況把握がねらいです。監視の高度化は維持管理や交通運用、BCPの効率化につながることが期待されます。
既設光ファイバを生かすネットワークモニタリングの狙いと意義
高速道路は橋梁やトンネル、カルバート、法面、盛土など多様な構造物で構成されますが、従来は路上センサや交通巡回、点検など人手中心の監視が主流でした。これらは観測範囲が限定的で、情報がリアルタイムでないことが課題とされてきました。今回の取り組みは、沿道に敷設済みの通信用光ファイバと同種の光ファイバを新たに構造物へ設置し接続することで、広域を一体で監視できる点が特長です。走行車両が生む微細な振動を光ファイバセンシングで捉えることで、交通状況や事故発生地点の把握に加え、構造物の変状や路面温度の常時計測を可能にします。電源と通信が整う集約拠点を活用するため、電源や通信が届きにくい箇所でも監視の網を広げられる構成です。100km程度を一拠点の測定器でリアルタイム監視できる効率性も示されており、広域・高頻度のデータ取得が期待されます。
高速道路は橋梁やトンネル、カルバート、法面、盛土など多様な構造物で構成されますが、従来は路上センサや交通巡回、点検など人手中心の監視が主流でした。これらは観測範囲が限定的で、情報がリアルタイムでないことが課題とされてきました。今回の取り組みは、沿道に敷設済みの通信用光ファイバと同種の光ファイバを新たに構造物へ設置し接続することで、広域を一体で監視できる点が特長です。走行車両が生む微細な振動を光ファイバセンシングで捉えることで、交通状況や事故発生地点の把握に加え、構造物の変状や路面温度の常時計測を可能にします。電源と通信が整う集約拠点を活用するため、電源や通信が届きにくい箇所でも監視の網を広げられる構成です。100km程度を一拠点の測定器でリアルタイム監視できる効率性も示されており、広域・高頻度のデータ取得が期待されます。

実証実験の範囲と進捗 交通環境が厳しい上信越道で検証
実証フィールドは上信越自動車道の更埴JCTから松井田妙義ICまで約100kmの区間です。現在は更埴JCTから蓬平電気室まで約30kmで先行実証中であり、蓬平電気室を集約拠点として運用しています。計測対象は蓬平カルバートと路面、千曲川橋、蓬平のり面、高岩山トンネルを計画し、現時点では蓬平カルバートと路面、千曲川橋での実証が進んでいます。上信越自動車道は急峻山地やフォッサマグナを通過するため、経年劣化や異常気象などの厳しい環境にさらされ、構造物の変状リスクが高い路線です。さらに朝夕の通勤や週末の交通集中、交通規制などにより渋滞が発生しやすい交通条件にあります。こうした背景から、リアルタイムで広域に状態を把握できる監視手段の必要性が高いエリアでの検証は、技術の実効性を測る上で意義があります。計測系の一部接続が完了し、データ取得が可能であることが確認されたことで、今後の拡張に向けた基盤が整いつつあります。
システムの特長 効率性と網羅性、多様なデータ取得を両立
本システムは一拠点の測定器で約100kmをカバーし、広域をリアルタイムに監視できる効率性が挙げられます。集約拠点の電源と通信を活用する設計により、沿線の電源がない区間や通信が届かない場所でも監視が可能になる点が網羅性の向上に直結します。取得できる情報は、交通状況や事故発生地点、路面温度に加えて、橋梁やトンネルなどインフラ構造物の劣化や変状も対象としています。走行車両由来の振動データを捉える光ファイバセンシングの応用により、交通と構造の現象を同時に把握できる点が特徴的です。従来の局所センサの限界や人手監視の負担を補完し、面的かつ連続的なデータ収集へ移行できる可能性があります。国内初の取り組みとして、広域ネットワークを活かした監視の新たなモデルケースとなるかが注目されます。
今後の展開 広域常時監視で維持管理と運用の高度化へ
鹿島建設株式会社は、計測対象をさらに拡大し、ネットワークモニタリングシステムの構築を進める方針です。インフラ構造物の変化や走行車両の様子をリアルタイムに把握し、高速道路の健全性を常時見守る技術の確立を目指しています。これにより、構造物の維持管理、事業継続計画、交通運用管理の効率化への貢献を掲げています。上信越自動車道という厳しい環境での実証を重ねることは、実運用に必要な要件の抽出や運用モデルの整備につながります。一部接続の完了とデータ測定の確認は、今後の拡張と本格運用に向けた重要なステップと言えます。2025年11月の本格計測の開始計画に合わせ、対象区間や計測箇所の段階的な拡大と設置最適化が進む見込みです。最終的には、広域の常時監視に基づく迅速な状況判断と対応力の向上が期待されます。
詳しくは「鹿島建設株式会社」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















