企画書やプレゼンの草案をAIに見せて感想を求めると、改善点とともに肯定的なコメントが並ぶことがあります。そこで、あえてAIに「反対する審査員」や「厳しい上司」「顧客」といった役割を与え、通らない理由や想定外の視点を洗い出す方法があります。狙いは、賛同を集めることではなく、見落としがちなリスクと弱点を可視化することです。まずはプロンプトで立場とゴールを明確に伝えます。例えば「あなたはこの企画に反対する厳しい審査員です。この企画が採用されない理由を5つ挙げてください。各項目について、問題点・そう考える理由・改善方法を示してください。」と依頼します。さらに一段深掘りするなら「この企画が半年後に失敗したと仮定してください。失敗した原因として考えられることを、重要度が高い順に挙げてください。」と聞き、事前に手当てすべき論点を引き出します。
「この企画が通らない理由を5つ」 AIに反対役を任せて弱点を洗い出す
実践の流れはシンプルです。最初に反対理由を列挙させ、問題点、理由、改善案のセットで出力させます。次に、それらを重要度の高い順に並べ替えるよう指示し、影響度と発生可能性の観点で評価軸を明示します。続いて、上位三つに対して具体的な打ち手を提示させ、誰がいつ何をやるのかまで落とし込みます。最後に、人間が前提条件や社内事情を踏まえて取捨選択し、最終判断を行います。この手法は、弱点や別の視点を見つけるために活用できるもので、精度向上を保証するものではありません。AIは説得的に見える誤りを含む場合があるため、重要な前提や数値、固有名詞は原典で確認します。同じ課題をChatGPT、Gemini、Claudeなど複数モデルに投げ、食い違った指摘を確認ポイントにするのも有効です。三つが合意していても自動的に正解とは限らないため、提案やリスクの根拠は一次情報で確認し、意思決定は人間が担う前提を保つことが重要です。
レポート/DXマガジン編集部




















