医師や看護師の採用に多額のコストを投じても、次々と辞めていくのはなぜでしょうか?医療機関の9割以上が3年以内の早期離職に悩まされている実態が、最新調査で浮き彫りになりました。欠員補充を急ぐあまり生じる深刻なミスマッチと、病床閉鎖にまで至る悪循環の背景にある構造的課題を紐解きます。
スピード重視が招く組織崩壊!定着投資の不足が引き起こす連鎖退職の危機
株式会社エムステージグループが全国の医療機関で採用に携わる312名を対象に実施した調査により、医療現場における深刻な離職問題が明らかになりました。直近3年で採用を行った病院などの9割以上で入職3年以内の早期離職が発生しており、半数近くの現場では採用者の3割以上が去っています。さらに離職者の発生は、残された職員のモチベーション低下や連鎖退職を招き、全体の約2割では病床稼働率の低下や患者受け入れ制限といった経営の根幹を揺るがす事態に直面しています。
問題の元凶となっているのが、採用基準と退職原因における「ねじれ現象」です。選考時に重視する項目として75.3%が「即戦力性」や「欠員補填のスピード」を挙げる一方、「現場風土とのマッチ」を最重要視する医療機関はわずか3.5%にとどまりました。その結果、離職原因の46.4%を入職前のイメージギャップや風土不一致が占めています。特に離職率が5割を超える深刻な層では、約8割が風土のミスマッチを退職理由に挙げており、焦るあまり適性を後回しにした採用が裏目に出ています。
多額の費用をかけて外部エージェント等から人材を補充しても、入職後の定着やメンタルヘルス不調の予防に十分な経営リソースを投じている組織はわずか約1割にすぎません。目先の欠員埋めに追われて現場任せにする体質から脱却し、データや客観的アセスメントを活用した組織定着支援へと舵を切ることが求められています。
デジタル技術を活用した適性診断や定着支援プロセスの導入は、医療現場の疲弊を食い止める強力な防波堤となります。 採用から定着・健康管理までを一元的に見直す人事DXこそが、持続可能な地域医療を守る鍵と言えるでしょう。
詳しくは「株式会社エムステージグループ」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部





















