スポーツ選手のコンディション管理が、経験や感覚だけに頼らない時代へと変わりつつあります。
スポーツテック企業の株式会社ユーフォリア、大塚製薬株式会社、青森県競技力向上対策本部は、2026年10月に開催された「青の煌めき あおもり国スポ」に向け、青森県の強化選手を対象にデータを活用したコンディショニング支援を実施しました。
スマートリングで睡眠や心拍数などを記録し、栄養モニタリングサービスで食生活の傾向を把握。複数のデータを組み合わせ、選手の状態を客観的に確認する取り組みです。
指輪型デバイスで睡眠や疲労の兆候を可視化!
今回の取り組みで導入されたのが、指輪型ウェアラブルデバイス「Oura Ring(オーラリング)」です。
Oura Ringは、睡眠や安静時心拍数、心拍変動(HRV)などのデータを記録できるデバイスです。
これらの測定データと、選手自身が入力する日々の体調記録を組み合わせることで、身体への負担や回復状況を把握し、練習量の調整などに役立てることを目指しました。
選手の感覚だけでは気づきにくいコンディションの変化を、客観的な数値から確認できることが特徴です。
尿をスマホで読み取る! 食生活の傾向もデータで管理
もう一つ導入されたのが、大塚製薬の栄養モニタリングサービス「Vivoo(ビブー)」です。
Vivooは、専用の試験紙に尿をかけ、スマートフォンのアプリで読み取ることで、水分レベルなど食生活に関わる6項目の傾向を確認できるサービスです。
2026年8月から、持久系競技や階級制競技など、栄養・水分管理が重要となる競技の選手を対象に運用を開始しました。
測定結果はAPI連携によって、ユーフォリアのアスリートデータベースに自動で取り込まれます。
Oura Ringの測定データや練習記録と一元管理することで、専門スタッフが複数の情報を確認しながら、選手のコンディショニングを支援できる仕組みです。
なお、Vivooは食生活の傾向を把握するためのサービスであり、栄養素の慢性的な不足や病気を診断するものではありません。
大会後はAIで選手の状態を予測! 次世代の育成にも活用へ
今回の取り組みは、国スポでの選手支援だけで終わるものではありません。
ユーフォリアと青森県競技力向上対策本部は、蓄積したアスリートデータを次世代選手の育成にも活用する方針です。
その一環として、ユーフォリアのマルチエージェントAIサービス「QUARIA AI」の技術を使ったAIシミュレーターの構築に着手すると発表しています。
蓄積されたデータからコンディションやパフォーマンスの推移を分析し、大会本番に向けて状態を整える「ピーキング」の計画を支援することを目指します。
現時点ではAIシミュレーターの構築段階であり、予測精度や競技成績への効果が実証されたわけではありません。
スポーツ現場で蓄積したデータを、大会後も選手育成に生かしていく今回の取り組み。デジタル技術と専門スタッフの知見を組み合わせた、新たな競技力向上のモデルとして注目されます。
詳しくは、「株式会社ユーフォリア」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部





















