デジタルヒューマン株式会社は、2024年8月26日に日鉄ソリューションズ株式会社(NSSOL)と販売代理店契約を締結し、人に近いコミュニケーションが可能なデジタルヒューマンサービスの提供を開始しました。今後、両社は日本国内の企業に向けて、デジタルヒューマン技術とAIを組み合わせたサービスを展開していく予定です。
デジタルヒューマン技術とは、人間の姿や動作、感情を含む表情を精巧に再現したキャラクターに、AIを駆使したインタラクティブなコミュニケーションを実現する技術領域です。この技術は、新たな顧客体験の提供や労働人口の減少といった社会課題の解決策として注目されています。具体的な活用領域としては、ユーザーフレンドリーなデジタルサービスの提供、企業ブランドを体現したキャラクターによる顧客体験の向上、AIによる社員教育やメンタルケアの提供、接客業務の効率化や24時間サービスの実現などが挙げられます。
デジタルヒューマン株式会社は、独自の「デジタルヒューマン プラットフォーム」を提供しており、表示端末の性能に依存せずに高精度なデジタルヒューマンとのリアルタイム対話を可能にしています。これにより、企業はカスタマーサポート、マーケティング、エンターテインメントなど、幅広い分野で革新的なソリューションを提供できます。
NSSOL社は、デジタルヒューマン株式会社の技術力と社会課題解決へのビジョンに共感し、パートナーシップを締結しました。同社の豊富な実績と対話型AI・生成AIに関する資産を活用することで、デジタルヒューマン技術の社会実装を強力に推進していく予定です。両社は既に、ChatGPTなどの生成AIや対話型AIプラットフォームKore.aiを連携させたサービスや、画像情報を活用したコミュニケーションサービスのプロトタイプ開発、金融機関との実証実験などを進めています。
今後は、金融機関、EC・小売、教育、医療、エンターテインメントなど、多様な業界での顧客接点や企業内の従業員コミュニケーション領域において、デジタルヒューマン技術を用いたソリューションの企画、導入、運用までを支援します。これにより、顧客体験・従業員体験の向上や省人化といった課題解決を目指します。
デジタルヒューマン株式会社は、デジタルヒューマンの普及を目指し、NSSOL社は「Social Value Producer with Digital」を掲げ、社会課題の解決に取り組んでいます。両社の協業により、デジタルヒューマン技術とAIを組み合わせた新たなサービスが提供され、多様な業界での革新的なソリューションが期待されています。
日鉄ソリューションズ株式会社は、日本製鉄株式会社を母体とする大手システムインテグレーターで、製造業、金融、Webサービス、流通・小売、通信、公共領域など幅広い分野でビジネスを展開しています。同社は2024年4月に「Social Value Producer with Digital」を掲げ、新しい技術分野へのアセット強化に取り組んでいます。従来からのシステム開発力やプロジェクトマネジメント力の強化に加え、上流でのコンサルティング力やAI領域でのソリューション拡充にも注力しています。
このパートナーシップにより、デジタルヒューマン技術を中心とした新たなサービスが社会に提供され、産業・社会全体の変革と発展に寄与することが期待されています。今後の両社の取り組みに注目が集まっています。
執筆:DXマガジン編集部