MENU

プライベートで味わった感情や経験が、仕事の成果を手繰り寄せる

  • URLをコピーしました!

仕事とプライベートは無関係。こう割り切る人は少なくありません。しかし、プライベートで経験した学びや体験は、仕事を成功に導く要素となります。プライベートで何を感じ、どんな体験を積めばよいのか。仕事の壁を超えるプライベートの過ごし方について考えます。【週刊SUZUKI #43】

仕事がうまくいかない。思うように進められない。よい企画を練れない…。仕事では、こうした壁に直面することが少なくありません。そんなとき、多くの人が周囲にアドバイスを求めたり、考えを整理し直したりして壁を乗り越えていることでしょう。

一方、仕事の壁を乗り越えるには、プライベートに目を向けることも極めて大切です。プライベートと仕事は無関係、一見そう思うかもしれません。しかし、プライベートの経験は仕事に大きな影響を与えます。

例えば企画やアイデアを育む発想力。仕事ではこれまでにない斬新な企画が求められることが少なくありません。こうした企画のヒントは、プライベートの経験がきっかけになることがあります。

とりわけ、仕事とはまったく関係ない経験がヒントになりがちです。趣味に没頭しているとき、友人や家族と話しているとき、テレビを見ているときなど、仕事とは何も結びつかないような日常の中にヒントは埋もれているものです。ビジネスの世界では、異質なもの同士を組み合わせるとイノベーションが創出されることがよくあります。これと同様に、仕事と無関係な異質な経験をするほど、ユニークなアイデアも生まれやすくなるのです。

実際に体験することも必要です。例えば、Webサイトや雑誌で旅行先の写真を見るのと、実際に旅行先に足を運ぶのでは「体験」に大きな差があります。写真や文字からは現場の熱量は十分伝わりません。その場でしか味わえない感情も、写真や文字からは芽生えません。どんなに多くの情報を収集しても、現場での体験に勝るものはないのです。体験とはそれだけ多くを感じ、学びを深められる機会なのです。

仕事とは無関係な教養を身に付けることも大切です。仕事につながる専門的な知識や経験を積み上げるだけでは、仕事の幅は狭まるばかりです。人としての魅力も欠けてしまいます。さまざまな趣味を通じて学んだことや経験したことが、仕事の幅を広げます。

多くの仕事は、1つのことを深く突き詰める作業になりがちです。そんな仕事に関わる人も、深く狭い世界に閉じこもりがちです。対してプライベートは、多様で広い世界です。いろいろなことを知り、学び、体験できるのが何よりの魅力です。こうした魅力を仕事に還元できるようになれば、深く狭い世界に新たな風を吹き込めます。凝り固まった頭を柔らかくし、斬新なアイデアも生まれやすくなるのです。

プライベートが充実すれば、仕事の壁は容易に超えられるようになります。成果や結果も出しやすくなります。さらには仕事が楽しくなります。一見仕事とは無関係なプライベートですが、実は仕事を成功に導くカギを握っているのです。

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。 デジタルシフトを目指す企業の支援を実施している。SBIホールディングス社外役員、日本オムニチャネル協会 会長、学校法人電子学園 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授を兼任

シェアはこちらから
  • URLをコピーしました!
  • 週刊SUZUKI
  • 日本オムニチャネル協会
  • 株式会社デジタルシフトウェーブ

メルマガ登録

メールアドレス (必須)

お問い合わせ

取材のご依頼やサイトに関するお問い合わせはこちらから。

問い合わせる