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コラム

「聞く」ではなく「聴く」で相手の心を理解せよ!

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相手の話をどんな姿勢で受け入れるべきか。このとき大切な考えが、「聞くではなく聴く」です。どちらも同じ意味のように思えますが、その姿勢や真意は大きく異なります。ここでは相手と良好な関係を築く際に気を付けるポイントとして、「聴く」の大切さについて触れます。【週刊SUZUKI #139】

「外交」とは、相手との心理的距離を縮め、共感と学び合いの関係を築くこと。この目的を達成するために最も重要なスキルの1つが「聴く」ことです。ここで大切なのは、「「聞く」ではないということ。この2つの言葉は同じ「きく」と読むものの、その意味は大きく異なります。

「聞く」とは、単に耳から入ってくる音を認識する行為、あるいは話の内容の表面的な部分を捉えるに過ぎません。会議でただ話を聞いている、お客様の言葉を右から左へ流している、といった状態です。これでは、相手の本音や真意、感情の機微を捉えることはできません。

一方の「聴く」とは、相手の話に「耳を傾け」、その言葉の裏にある「相手の心を理解する」ことに意識を集中させる行為です 。これは、ジャーナリストが取材対象者の心の奥底にある真実を引き出そうと、言葉の真意を探る行為に通じます。相手が本当に伝えたいこと、抱えている悩みや課題、さらには言葉にはなっていない感情までをも汲み取ろうとする姿勢こそが、「聴く」ことの真髄なのです。

ではなぜ「聴く」ことが重要なのでしょうか。それは、人は話しているときに少なからず「不安」を抱いていることに起因します。相手が自分の話を真剣に聴いてくれていると感じたとき、その不安は和らぎます。その結果、相手は安心して心を開いてくれるようになります。適切な相槌や表情で「すごいですね」「なるほど」と反応を返すことで、相手は「この人は自分を理解しようとしてくれている」と感じ、さらに多くのことを話してくれるようになるのです。こうした「聴く」」の姿勢を示すことが、相手との距離をぐっと縮めるのです。

「聴く」は単に受動的な行為ではありません。それは、相手の興味の幅や深さ、広さを想定しながら、相手の話、表情、感情に意識を集中させ、能動的に情報を収集し、分析する作業です。話の中に隠された本人の興味や課題を探り当てることは、外交において相手への理解を深め、適切な提案や共感を示す上で不可欠な能力です。

優れた営業担当者やリーダーは皆、この「聴く」ことに長けています。「聴く」スキルを持っている人は相手の心に入り込み、信頼関係を築き、最終的に相手を動かすことができるのです。

あなたも今日から、「聞く」はなく「聴く」ことを意識してください。相手の言葉の背後にある「心」に耳を傾けてください。こうした地道な取り組みが、あなたの人間関係を劇的に変化させ、多くの人との豊かな関係をあなたにもたらすのです。

【外交の心得 その16】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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