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コラム

相手にはない魅力ある知識や経験を持て!

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相手が自分に興味を持ってもらうには何が必要か。それは、相手にはない魅力を持っていることに尽きます。相手の知らない知識や経験を持っているかどうかが、相手に興味をもってもらうきっかけとなるのです。ここでは、自身の知識や経験を相手にどう伝えるかについて考えます。(週刊SUZUKI #147)

「外交」において、相手があなたに興味を感じる要因は、共通点だけではありません。もう1つ、非常に強力な要素として挙げられるのが、「相手にはない魅力ある知識や経験をあなたが持っているから」という点です。これは、あなたが相手に「学び」や「新たな視点」を提供できる存在であると認識されることを意味します。

人間自分の知らないこと、新しい発見、成長の機会に対して、本質的に好奇心を抱くものです。あなたが持つユニークな知識や、独自の経験から得た教訓は、相手にとって大きな価値となり、「この人と付き合うと学びになる」という強い魅力を感じさせます。

では、どのようにして「相手にはない魅力ある知識や経験」を効果的に伝え、相手に興味を持ってもらうのでしょうか。

まず、あなたが「何者であるか」を深く理解することが前提となります。自分の興味の幅と深さをガラス張りにし、特に「興味の深さ」、つまりある分野の歴史や今に至るまでの経緯を語れる知識は、相手に大きなインパクトを与えます。例えば、ITや流通業界の長年の変遷、営業手法の昔と今など、あなたが経験し、深く学んできたことは、他の人にはない貴重な財産です。

抽象的な知識を語るだけでなく、それを裏付ける具体的なエピソードを交えることも重要です。あなたがこれまで経験してきた「多くの成功と失敗」は、ただの過去の出来事ではありません。そこから何を学び、どう成長してきたかを語ることで、あなたの人間性や自己効力感が伝わり、相手はあなたに「頼もしさ」を感じるでしょう。

自分の知識や経験をひけらかすのではなく、「謙虚さ」を持って伝えることも大切です。相手に教えを乞う姿勢を示すことで、「この人は学びの姿勢を忘れない人だ」という印象を与え、より好意的に受け入れられます。例えば、「目から鱗です!使っていいですか?」と相手に投げかければ、この謙虚さと学びへの意欲を同時に伝えられます。

あなたの知識や経験が、相手の抱える課題や悩みを解決するヒントになることを示唆するのも有効です。相手の話を注意深く「聴き」、そのニーズを把握した上で、あなたのユニークな知見がどのように役立つかを提案することで、相手はあなたの価値を認識するでしょう。

仕事の忙しさにかこつけて、学びや自分磨きを怠っていませんか? 常に新しい知識を吸収し、自身の経験を深掘りする努力を続けることが、あなた独自の「魅力ある知識や経験」を形成し、それが外交における強力な武器となるのです。

【外交の心得 その24】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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