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コラム

効率化だけでは、生き残れない。AI時代を制する「2層戦略」の正体 

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AI時代を生き抜くためには、場当たり的な対応では不十分です。個人にも組織にも求められるのは、短期と長期を見据えた「2層の戦略」です。本章では、その考え方を具体的に解説します。【週刊SUZUKI #155】 

AI時代を生き抜くためには、場当たり的な対応では不十分です。目の前の業務にAIを導入するだけでは、長期的な競争力にはつながりません。個人にも組織にも求められるのは、短期と長期を見据えた「2層の戦略」です。 

AI時代の生存戦略は、単一の施策では成り立ちません。重要なのは、「今すぐ成果を出す戦略」と「時間をかけて効いてくる戦略」を同時に走らせることです。この2つを切り分けて考えることで、AI活用は現実的なものになります。 

第一層は、AIを活用して即座に成果を出す戦略です。業務効率化、資料作成、情報収集、分析の高速化など、AIはすでに多くの現場で実用段階に入っています。ここで大切なのは、完璧を目指さないことです。多少不完全でも使い始め、成果につなげることが重要です。使わない時間こそが、最大の機会損失になります。 

第二層は、AIでは代替できない価値を育てる戦略です。構想力、編集力、共感力、意思決定力といった力は、短期間で身につくものではありません。だからこそ、日々の仕事の中で意識的に鍛え、経験を積み重ねる必要があります。この層がなければ、AI活用は単なる効率競争に陥ってしまいます。 

多くの人や組織は、どちらか一方に偏りがちです。効率化ばかりを追い求めて思考が浅くなるケースもあれば、理想論を語るだけで現場が回らないケースもあります。2層戦略とは、この両方を行き来しながら、バランスを取り続ける考え方です。 

組織においては、AI活用を現場任せにしないことも重要です。経営層やリーダー自身がAIに触れ、意思決定にどのような影響を与えるのかを体感することが不可欠です。その姿勢がなければ、AIは単なる便利な道具にとどまってしまいます。 

AI時代に生き残るための2層戦略とは、短期の成果で未来への投資を支え、長期の価値創出で競争力を築くことです。この両輪を回せるかどうかが、企業と個人の分岐点になります。

【AI時代の生き残り術】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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