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インタビュー

総務は職場という舞台をつくる演出家!総務が変われば会社が変わる!

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日本オムニチャネル協会の活動をサポートする役割を担う「フェロー」。各方面の専門家が集まり様々な活動に取り組みます。今回はそんなフェローの1人で、株式会社月刊総務 代表取締役社長の豊田健一氏に話を聞きました。これからの総務はどのような役割が求められるのか。リモートワークやDXによって業務の自動化が進む中、総務の在るべき姿とは。豊田氏の総務に対する熱い思いに迫ります。

すべての総務パーソンの心に、火を灯す

鈴木:現在、月刊総務の代表取締役社長として活躍される豊田さんですが、これまでの経歴を教えてください。

豊田:大学卒業後、リクルートに入社し経理、営業、総務を経験しました。その後、魚屋である魚力で総務課長を5年間経験し、日本で唯一の総務部門向け専門誌「月刊総務」に出会い、転職しました。社内報の事業部長や「月刊総務」の編集長を務めたのち、現在は月刊総務の代表取締役社長、戦略総務研究所所長として常務しています。

鈴木:現在は具体的にどのようなことに取り組まれていますか。

豊田:現在は「月刊総務」で自身が担当するコーナーのインタビューや、講演活動をしています。加えて、営業顧問も務めます。営業担当者の中には、総務の役割やどんな課題を抱えているのかを知らない人が少なくありません。そのため総務部門の主なニーズを営業担当者と共有したり、総務部門向けの新製品・サービスを開発する際にアドバイスしたりする役割を担っています。

鈴木:総務部門向け専門誌「月刊総務」はどのようなコンセプトを掲げていますか。

豊田:「月刊総務」では、「すべての総務パーソンの心に、火を。」というコンセプトを掲げています。企業の総務部門は組織を円滑に動かすために、さまざまな業務を担当します。担当部署がない業務のすべてを総務部門が担当することから、まさに職場をつくっている部門といえます。企業を取り巻く環境や働くことの価値観が大きく転換する今、総務部門の舵取りが企業成長の鍵となります。総務部門が会社にもたらす影響は大きく、会社を変える可能性を秘めている部門であることを企業は認識すべきです。

しかし、実際に総務担当者の多くは自己肯定感が低く、「やらされ感」満載で四苦八苦しているケースが少なくありません。そのような課題を解決するため、「月刊総務」では「最新動向」「先進事例」「実務ノウハウ」など総務・人事に特化した情報を発信することで、総務担当者をサポートしています。「月刊総務」を通してすべての総務パーソンの心に火を灯し、モチベーションを上げることで会社に活力を与えられればと考えます。さらにその先には、日本をよくしていきたいという思いもあります。

月刊総務 代表取締役社長 豊田健一氏

職場という舞台をつくる総務

鈴木:職場環境の重要性はどのような点にあると思いますか。

豊田:職場環境は、社員の能力を最大限に発揮できる場でなければなりません。この考え方を職場環境に持ち込まない限り、会社の成果は見込めません。近年は、社員の知識や能力など人的資本を投資の対象として捉え、企業価値の向上につなげる人的資本経営が重要視されています。そのため多くの企業は人事部門を中心にリスキニングやリカレント教育を推進して、社員の能力向上に取り組んでいます。しかし、社員の能力向上が、会社の成果を上げることとイコールになるわけではありません。

大切なのは、人の能力を最大限に発揮できる場づくりです。どれだけ社員教育や研修に取り組んでも、能力を発揮する場がなければ成果に帰着しません。そのため人事が人を磨く一方で、総務が場を磨くべきです。これにより初めて人的資本経営が成り立ち、成果につながると思います。

鈴木:確かに社員のパフォーマンスを左右する職場は重要です。総務主導で会社を変えられるにもかかわらず、「やらされ感」で業務に取り組むのはもったいないですね。

豊田:言わば総務は「舞台演出家」です。例えば、舞台監督である経営者が「歌舞伎を演じる」というミッションを掲げた時、舞台演出家である総務は、「いかに歌舞伎をよいものにするのか」考えるべきです。そのためには、舞台上の整備やよく見える演出など、舞台のあらゆる要素をまとめ上げる任務があります。職場を舞台と考えると、総務は職場の演出家と言えます。会社のミッションに向かって社員がより良いパフォーマンスを発揮するには何が必要か考えるべきです。

鈴木:職場という舞台のすべてを握っているのが総務ですね。「総務が変わると会社が変わる」可能性を秘めていることが分かりました。

終始熱い思いを語る豊田氏と日本オムニチャネル協会会長鈴木氏

業務は変わっても、総務が担うべき機能は残る

鈴木:現在、職場もオフィスだけでなく、リモートワークの選択肢も主流になりました。そのような中で総務の業務は変化しているのでしょうか。

豊田:確かにリモートワークやサテライト勤務など働き方が多様化してきました。総務部門のDXも進み、管理業務や経費精算の自動化などによって業務がコンパクト化されています。しかし働き方の変化によって業務は変化しても、総務部門が担うべき機能は残ると思います。

鈴木:具体的にどんな機能は残るのでしょうか。

豊田:総務部門は今後、いかに「らしさ」を演出できるかがポイントになると思います。物理的に人間が働き続ける限り、物理的な場も必要不可欠です。そのため「人」を中心にとらえた場の重要性はなくならないと思います。「らしさ」を演出する機会は多々存在します。まずは「人間らしさ」。人間は自然の中が快適なので、職場に観葉植物を置いて公園のような職場をつくるのも1つでしょう。次に「日本人らしさ」。日本人は不安を感じる人種なので、オープンスペースだけでなく、囲んだスペースをつくるのも有効です。そして「この会社らしさ」。これは企業文化を育む重要な要素です。人を中心とした職場をどのように演出するかは、今後ますます重要になると思います。

鈴木:豊田さんから総務に対する熱い思いを感じます。その思いが年間100回に上る講演活動に現れているのですね。

豊田:今後も一人でも多くの総務パーソンの心に火を灯すため、「月刊総務」の伝道師のように総務の重要性を伝えることで社会貢献をしていきたいです。

鈴木:総務は業界や業種を問わずどの企業でも必要不可欠な部門です。日本オムニチャネル協会にはさまざまな業界の方々がいるので、ぜひ総務の重要性を広めていってほしいです。

豊田:そうですね。日本オムニチャネル協会には業界を超えた340社を超える企業の方が参加しています。そのため、あらゆる方向で社会との接点創出を見込めます。多くの仲間とともに社会貢献できる場でもあるので、私自身もフェローとしてぜひお役に立てればと思います。引き続きよろしくお願いします。


月刊総務オンライン
https://www.g-soumu.com/

日本オムニチャネル協会
https://omniassociation.com/

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