横須賀市で始まるPHR活用の重症化予防プログラムが、スマートウォッチと遠隔保健指導で市民の行動を変える。スマホと連動する「Welbyマイカルテ」を軸に、約3か月の継続支援で何が変わるのか。自治体DXの本命モデルを、事業の全体運営を受託した運営側の役割から追います。
PHR+スマートウォッチで実現する「在宅型の個別保健指導」
株式会社メディヴァは、横須賀市が新たに開始するPHRを利活用した生活習慣病の重症化予防事業の全体運営を受託しました。本事業は糖尿病などの重症化を未然に防ぐことを目的とし、PHR(個人の健康データ)を日常的に収集・共有する点が特徴です。事業の公的側面では、「PHRの利活用を推進する取組」として保険者努力支援交付金の活用を目指すことが明記されています。
対象は横須賀市国民健康保険加入者のうち、市の重症化予測モデルで抽出された高リスク者です。参加者はスマートウォッチを着用し、歩数、体重、血圧、食事、服薬状況などをWelbyヘルスケアソリューションズが提供する「Welbyマイカルテ」アプリに連携・記録します。こうして集約されたPHRデータは、かかりつけ医の治療方針と合わせて遠隔保健指導に活用されます。
メディヴァ所属の保健師・管理栄養士がタブレットを用いてオンラインで約3か月間、運動や栄養に関する個別指導を実施します。参加者は自宅で専門家の具体的な助言を受けられ、日々の変化がデータとして「見える化」されることで、主体的な健康管理の動機付けに繋がります。メディヴァは本事業の全体管理と保健指導の中核を担い、これまでの自治体・健保での重症化予防の実績を活かしてプロジェクトを推進します。
期待される効果は明確です。参加者側では専門家による継続的な支援により生活習慣改善の実行率とモチベーションが向上します。医療専門職側では参加者のPHRが共有されることで、より質の高い保健指導が可能になります。行政・保険者側では、重症化予防による健康寿命の延伸と将来的な医療費適正化が見込まれ、全国展開に向けた先進モデルとしての位置付けが期待されています。
詳しくは「株式会社メディヴァ」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權






















