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AIが“燃やし方”を設計する時代へ 炭質評価からサイロ運用まで自動化、中国電力で本格稼働

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エクサウィザーズのAIが中国電力・三隅発電所で本格稼働しました。炭質評価とサイロ運用の連携で、90分で約4,000通りのブレンド評価、3カ月分の計画を約30分で自動作成し、属人化解消と運用迅速化を両立します。 

AIで数千案を評価し、サイロ運用を自動化

エクサウィザーズが開発した「炭質評価システム」と「石炭サイロ運用支援システム」は、中国電力の三隅発電所に導入され、本格運用を開始しました。炭質評価システムは石炭銘柄ごとの発熱量や調達価格、保管状況を踏まえ、ボイラの安定燃焼を損なわずに経済性も考慮した最適な石炭・バイオマス混焼比率をAIが出します。従来、熟練者が2〜3日かけて検討していた40通り程度の案を、AIはわずか90分で約4,000通り評価できる点が大きな特徴です。 

これに続く石炭サイロ運用支援システムは、炭質評価から得た候補の中から最適案を選び、18基のサイロについて受入・払出からボイラ投入順序までの受払計画を自動で策定します。設備の補修可否や外航船の待機、低品位炭の優先消費といった現場の細かな制約も反映し、従来は約1日を要していた3カ月分の計画策定が約30分で完了することが可能になりました。これにより計画業務の工数削減と意思決定の高速化が実現します。 

導入の狙いは、熟練者のノウハウを数理モデルとして組織に残し、属人化を解消することにあります。AIは過去の運用データや現場制約を学習して提案を行うため、新規銘柄の導入検討やバイオマス混焼対応といった多様な燃料構成にも迅速に対応できます。結果として、燃料コストの最小化と発電所の安定運転を高い水準で両立させ、脱炭素化に向けた燃料多様化の実務的対応を後押しします。 

最後に、本システムは燃料調達リードタイムの短縮や滞船・サイロ空き待ちの低減など物流面での改善にも寄与します。運用標準化が進むことで、担当者間の計画品質が均質化され、人手不足や熟練者退職リスクの緩和にもつながります。今後は外航船の配船計画支援AI構築など、燃料調達全体を見据えたAI活用へとフェーズを拡大する計画です。 

発電所の現場ノウハウをAIで形式知化する取り組みは、実務的なDXの好例です。運用制約を丁寧にモデル化した点が実運用への適合性を高めています。 

詳しくは「株式会社エクサウィザーズ」の公式ページまで。 
レポート/DXマガジン編集部 

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