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6月に発売したニンテンドースイッチ2は何が変わるのか?処理性能と設計思想で拓く「新しい標準」

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Nintendo Switchを超える体験はどこから生まれるのか。任天堂が公開した開発者インタビューでは、ニンテンドースイッチ2の設計思想と性能強化の理由が具体的に語られています。驚きは、奇抜な仕組みを増やすよりも、処理速度を大幅に引き上げ、ソフトがやりたいことを受け止める「器」を拡張した点です。2019年ごろに始まった新ハードの取り組みは、SDKやOSを含む基盤技術の種まきから加速しました。次に必要なものは何かという現場目線が、発売予定のタイトルにも表れています。任天堂が示した優先順位と狙いを、公式発言を軸に読み解きます。

処理速度の大幅強化と「仕組みを増やさない」決断の背景

任天堂の開発陣は、Nintendo Switchの成功を踏まえつつも、処理性能の制約が新しい遊びの壁になる場面を実感していました。プロジェクトは2019年ごろに本格化し、時間のかかる要素から準備を進め、並行してゲーム開発環境の整備を進めています。ハードの開発とSDKの準備は表裏一体であり、先行して技術検証を重ねなければ、ソフトのスタートが遅れるという事情があります。任天堂は既存のOSを流用せず、自社で基本ソフトを開発してきました。裏で多くの処理を必要とする現代のゲーム機において、システム全体を見通した「器づくり」は避けて通れませんでした。

スイッチ2の核心は、コンピューターの処理速度を上げることで、これまで難しかった遊びを現実にすることです。開発者は、ハード性能が上がるとソフトの挑戦が広がり、やがてソフトの欲求がハードを追い越すという循環を指摘します。Nintendo Switch世代でも、性能向上によって『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が空や地底の世界まで表現を拡張できました。この流れを加速させるため、スイッチ2は骨太な基盤を優先しています。結果として『ドンキーコング バナンザ』では世界の破壊表現を制限なく楽しめる感触が生まれ、『マリオカート ワールド』ではコースとコースが世界でつながり、運転しながら行き来できる設計が示されました。

もう一つの重要な決断は、ハード側に新奇性の高い仕組みを積み増さない方針です。ニンテンドーDSの二画面やWiiリモコンのような個性的な仕組みは魅力的ですが、多くのソフトで活用しづらい案も少なくありません。任天堂は、TVモードと携帯モードを横断し、Joy-Conを備え、ドックでTVに接続できる「Switchのスタイル」を維持しました。これは変化のための変化を避け、すべてのソフトに効く共通基盤を磨くという選択です。新しい仕組みの提案を否定するわけではなく、『リングフィット アドベンチャー』のようにソフトと専用デバイスを一体で提案する道も残しています。スイッチの形にはまだポテンシャルがあり、使われ方の変化を見据えながら深化させるという姿勢が語られました。

インタビューは、プロデューサー、ディレクター、テクニカルディレクターの視点を通じて、技術と体験の接点を明らかにしています。Switch発売後も次を見据え、情報収集と種まきを続けてきた蓄積が、処理性能とシステムの設計に反映されました。特に、裏でのダウンロードや多様な同時処理といった現代的要件に応えるため、OSを含めた自前の最適化が強調されています。ソフト開発者がつくりたいものを受け止められる土台を用意すること。これがスイッチ2の価値を押し上げるという見立てです。

発売予定ソフトに目を向けると、処理性能を活かした設計意図が端的に表れます。2025年6月発売予定の『マリオカート ワールド』は、ひとつながりの広大な世界を自由に走り、フリーランで世界中をドライブできる構造です。2025年7月発売予定の『ドンキーコング バナンザ』は、壁も地面も破壊しながら突き進む豪快な遊びをうたいます。ハードの「器」を広げたからこそ実現したと開発陣は説明します。ゼルダシリーズで培われた拡張の手応えが、他ジャンルにも波及している構図です。ハードの進化がソフトの表現を変え、次の標準を形成していくという循環が見えてきます。

最後に、スイッチ2は「全部イチからつくり直し」「価値を勝手に上げてくれる」「新しい標準」という章立てで思想を語っています。奇抜な仕組みの追加ではなく、共通で使える仕掛けを優先する。ソフトの個性は、ハードの器の上で最大化される。Switchの基本スタイルを引き継ぎながら、性能とシステムで新しい遊びを支える。この一貫した方針が、発売に向けた期待値を現実の使い勝手へとつなげる鍵になります。任天堂は、日常の中での遊ばれ方の変化をとらえ、同じ形の中に次の可能性を織り込もうとしています。結果として、スイッチ2は広く使える基盤を強化し、ソフト側の創意工夫が花開く余白を拡げるゲーム専用機として位置づけられます。

見解として、処理性能の底上げと自前OSの磨き込みは、開発と体験を直結させる最短経路です。新しい仕組みをソフトと一体で提案する柔軟性は、長寿命なプラットフォーム運営に有効だと考えます。

詳しくは「任天堂」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部 茂木

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