スマホ料金は安くなっているのに、端末は高くなる。矛盾に見える現象の背景が数字で示されました。株式会社MM総研の2026年1月調査では、月額は3,997円に下がる一方、端末の購入金額は78,771円に上がりました。データ利用は平均13.25GBで、中央値は3GBのままです。使い方の二極化とブランド選好が、料金と端末価格のねじれを生んでいます。詳細を項目別に整理します。
料金は下がり、端末は上がるという二極化の実像
月額利用料金は3,997円で、2025年7月から120円低下しました。MNO4ブランドは4,656円、サブブランドは3,119円、MVNOは1,830円です。フィーチャーフォンはMNOで2,551円でした。料金の低下は継続しており、区分ごとにそろって下がりました。調査は端末の分割支払い分を月額に含めない定義で集計されています。税込での実支払総額を前提とした加重平均です。実態に近い形での比較が担保されています。
一方で端末の割引前購入金額は78,771円に上昇し、前回比で2,750円高くなりました。MNO4ブランド利用者は84,207円、サブブランドは70,121円、MVNOは61,832円です。フィーチャーフォンは22,166円でした。OS別ではiPhoneが110,650円、アンドロイドが59,707円で、差は50,943円と明確です。5G対応ではiPhoneが117,652円、4Gは78,014円、アンドロイドは5Gが64,398円、4Gが41,155円でした。性能向上やコスト増が背景にあると分析されています。
データ通信量は平均13.25GBで、中央値は3GBです。1GBが24.3%、2GBが9.4%、3GBが16.7%で、3GB以下が50.4%を占めます。平均は上がりつつも、中央値は変わらずという構図です。MNO4ブランドは平均15.84GB、サブブランドは7.56GB、MVNOは7.24GBです。年代別では20代以下が20.52GB、30代が18.96GB、40代が14.60GB、50代が11.89GB、60代が8.01GBでした。若年層ほど利用量が大きい傾向が示されています。
音声通話は1週間でMNO4社が36.7分、サブブランドが34.1分、MVNOが28.1分でした。スマホの利用時間は週1,188分で、MNO4社が1,228分、サブブランドが1,179分、MVNOが1,037分です。用途はインターネット検索と情報収集が209.6分で最多です。次いでSNSが182.9分、動画視聴が182.0分、メールとメッセージは113.2分でした。上位の利用が全体の大半を占めています。
サービスの利用傾向ではSNSはエックスが65.8%でトップです。インスタグラムが64.7%、ティックトックが31.3%でした。音楽はユーチューブミュージックが29.7%、スポティファイが27.5%、アップルミュージックが19.2%です。動画配信は有料でアマゾンプライムビデオが29.1%、ネットフリックスが14.8%、ユーチューブプレミアムが8.0%でした。主要サービスに利用が集中しています。
背景には2020年以降の料金競争の進展があります。大手のオンラインプランやサブブランドの拡大、楽天モバイルの台頭が要因とされています。2025年にはNTTドコモとKDDIが新料金を出し、ソフトバンクもワイモバイルで新料金を発表しました。実質的な値上げですが、固定回線やエンタメとのセット、カード払いのポイント還元などで価値を示しています。キャリアはコスト上昇と競争のはざまで方針の分岐点に立っています。
今後の端末価格にはメモリー価格の高騰が影響すると見られます。2026年発売機種は値上がり懸念が示されています。5G比率の上昇やカメラ、バッテリーなどの高機能化も続きます。月額の低下と端末の上昇という綱引きが当面のテーマです。データ利用は平均が増え、中央値が据え置かれる二極化も続く見通しです。契約区分や年齢で利用実態が分かれる様子が数字に現れました。
見解として、料金の最適化と端末調達のタイミング管理が重要です。用途別の利用実態を踏まえ、3GB以下層と大容量層で異なる料金設計が有効です。
詳しくは「株式会社MM総研」の公式ページまで。 レポート/DXマガジン編集部






















