ユカイ工学は2021年10月15日、コミュニケーションロボット「BOCCO emo」(ボッコ エモ)の法人向けAPIの提供を開始すると発表しました。同API(「BOCCO emo APIs」)は、2021年10月18日より提供開始します。BOCCO emoは、家族間で声やメッセージを伝え合うことのできる据え置き型の小型ロボットです。「BOCCO emo APIs」を既存システムやデバイスに組み込み連携させることで、BOCCO emoを身近なサービスに活用できるようになります。それにより、家庭向けからパブリックシーンでの活用まで幅広いサービスに対応し、企業の業務効率化やマーケティング支援に役立てることが可能になります。
BOCCO emoは、2015年にユカイ工学より発売されたコミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」の新機種です。2021年3月に同社より発売されました。
BOCCOには「家族をつなぐコミュニケーションロボット」として、以下のような機能が含まれていました。
・音声メッセージの送受信
・センサー連携
・天気配信
・リマインド機能
・IoT機器との連動 など
BOCCO emoではさらに、以下のような機能も追加されました。
・音声認識機能
・ハンズフリー対話
・Wi-Fi/LTEの通信方式に対応
・共感を生みやすい感情表現
・ニックネーム設定
・APIによるシステム連携
さまざまな情報を届け、家族の一員として振る舞うように機能強化されています。
今回、提供開始されるBOCCO emo APIsにより、既存システムやデバイスとの連携が可能になります。BOCCO emoのロボティクス技術を活用して、業務効率化やマーケティング支援に役立てることが期待できます。
via www.ux-xu.com
BOCCO emo APIsは、「耳に届く」音声サービスで人に寄り添うことを念頭に提供されています。以下のような活用例が挙げられています。
・スマホを手に取れない朝の時間に「交通情報」を発話
・病院の精算機で手順に困る高齢者を音声でサポート
・毎日の英会話レッスンに「今日の英単語」を発話
・百貨店から「明日からポイントアップデー」などの得点情報を発話
BOCCO emo APIsの特徴として、以下が挙げられています。
○音声活用によるサービス向上
任意のテキストメッセージの発話やブロードキャスト(放送)、音声ファイルの送信、センサー類との連携などのサービスにおいて、データの利活用を高めることができます。
○省ステップで開発・実装が可能
ソフトウェア開発や新規のロボット開発における工数やコストを削減できます。BOCCO emoを活用することで、ロボット本体に加えアプリ開発費用も抑えながら、迅速なサービスの提供が可能です。
○ユーザーとデジタルサービスをつなぐ
最新テクノロジーを搭載している一方で、BOCCO emoの親しみやすいデザインやフォルムがあります。また、表現豊かな動作による癒やしを視覚的に与え、子どもから高齢者まで属性を問わず受け入れられる存在を目指しています。それにより、ユーザーとデジタルサービスの接点を構築可能です。
○多彩なサービス
既存のクラウドサービスと組み合わせることで、今までになかったような各種サービスを提供することが可能です。また、BOCCO emo本体がIoT端末として機能するため、住環境あるいは公共施設でのハブとしても活用できます。
BOCCO emo APIsでは、用途や連携サービスに応じた2つのプランが用意されています。
【BOCCO emo APIs Platform API】
BOCCO emoとサービスを連携するためのAPIです。家庭内でのBOCCO emoの活用を想定しています。BOCCO emoのセンサー連携やメッセージ送受信などの標準機能に加えて、音声コンテンツの配信や、社内の業務効率化に活用可能です。
以下のような活用例が挙げられています。
・ロボットを介したサービスを気軽に始めたい
・実用性重視・業務効率化を実現したい
・利用者の特性に合わせた配信メディアを増やしたい
・BOCCO emoからの情報発信や標準センサーデータの収集、VUI(Voice User Interface)でホームコントロールをしたい
・APIを利用してすばやく実証実験をしてみたい
・開発なしでコンテンツ配信をしたい
via www.ux-xu.com
【BOCCO emo APIs Custom Kit】
BOCCO emoとデバイスを連携するためのAPIです。商業施設やオフィスでのBOCCO emoの活用を想定しています。BOCCO emoの標準機能にとらわれない、より柔軟なカスタマイズを目的としたLocal APIおよび開発キットです。要望に応じたセミオーダーメイド開発が可能です。
以下のような活用例が挙げられています。
・公共スペースやイントラネットでBOCCO emoを活用したサービスを提供したい
・医療機器など専門分野のデバイスと連携したい(病室内の患者見守り、精算機のアナウンスなど)
・イベントや展示会などでロボットを使いたい(インターネット環境がない環境で非接触アナウンスなど)
・ロボットとデバイスを連携したい
・セミオーダーメイドをしたい
via www.ux-xu.com