アクサスは2022年3月2日、ITエンジニアの採用責任者を対象に「採用課題と背景」に関する調査結果を発表しました。採用責任者1013人に、IT関連企業が抱える問題などを聞いています。
まず、ITエンジニアが不足しているかどうか。その結果が図1です。
「若干の人材不足に陥っている」が50.0%でもっとも多く、「深刻な人材不足に陥っている」(29.3%)が続きます。これらを合わせると、約8割の企業でITエンジニアが不足していることが分かります。
図1では、人材不足をどう解消しているかも聞いています。
結果は、「中途採用」が76.0%でもっとも多く、「新卒採用」(47.6%)、「人材派遣会社を活用」(36.9%)が続きます。自社で人材を獲得する一方で、6割以上の企業が人材派遣会社などを活用し、自社雇用以外の方法でエンジニアを求めていることが分かります。
なお、人材派遣会社や外部パートナーを活用するきっかけやメリットも、自由回答で聞いています。主な回答は次の通りです。
・事業ごとに専門性の高い人材を採用できること
・ある程度の経験値やスキルを持った方がいるので雇いやすくその後の計算がしやすい
・事業内容で中期的なプロジェクトがあるので、即戦力であり各機関にフラットな人間関係の人が関わると助かるため
・こちらが希望する即戦力が採用できるのがメリットに感じています
・新しい知見を得ることができる では、ITエンジニアの応募者総数に対し、どのくらい採用しているのか。採用率をまとめた結果が図2です。
・事業ごとに専門性の高い人材を採用できること
・ある程度の経験値やスキルを持った方がいるので雇いやすくその後の計算がしやすい
・事業内容で中期的なプロジェクトがあるので、即戦力であり各機関にフラットな人間関係の人が関わると助かるため
・こちらが希望する即戦力が採用できるのがメリットに感じています
・新しい知見を得ることができる では、ITエンジニアの応募者総数に対し、どのくらい採用しているのか。採用率をまとめた結果が図2です。
採用率「40%~59%程度」が30.9%でもっとも多く、40%を下回る企業が全体の約3割を占めます。ITエンジニアは不足しているものの、応募数に対し、求める人材を獲得できずにいる実態が読み取れます。
不採用にする理由には何が多いのでしょうか。その結果が図3です。
「スキル不足のエンジニアが多い」が62.9%でもっとも多くなっています。ITエンジニアの絶対数が必ずしも不足しているのではなく、企業が求めるスキルを持つエンジニアが少ないが不足の大きな理由と言えそうです。
実際、自社ではどんなエンジニアスキルを求めているのか。その結果が図4です。
「汎用的な技術知識/スキル」が62.6%を占め、「リーダーシップ(PM・PL)」(38.0%)と「顧客志向」(34.9%)が続きます。
こうしたスキルを備えるエンジニアの採用は難しいかどうかも、図4では聞いています。
結果は「はい」が93.1%を占めています。幅広い技術知識やスキルを持つエンジニア採用は難しいことが分かります。