日本ユニシスは2021年7月21日、読書をアシストする技術をデジタルサイネージ広告の実証実験に提供することを発表しました。SBクリエイティブが商業施設で実施する実証実験に用います。文章を読むスピードを引き上げられるようにし、文章中心の広告コンテンツ創出を支援します。
今回の実証実験で日本ユニシスが提供するのは「読書アシスト技術」。特別な訓練なしに、文章を読むスピードが約1.5倍から2倍に向上するといいます。1分間に読める文字数は一般的に400~600字程度であるのに対し、読書アシスト技術を使えば最大1000文字程度まで読めるようになります。
読書アシスト技術では、人が文章を読む際の視点移動に着目し、無駄なく視点移動を行うように文章を表記する仕組みを用います。例えば、文章の改行場所を文節に応じて変えたり、改行後の冒頭文字を改行するたびに少しずつ字下げしたりします。こうした文字位置の配置を工夫することで文字をリズムよく読んだり文字の圧迫感を軽減したりし、読むスピードを高められるようにします。
実証実験は、福岡県の商業施設で7月19日から8月8日までの期間に実施します。読書アシスト技術を用いた文章中心の広告コンテンツをデジタルサイネージに表示します。その様子をセンサなどで検知し、広告として訴求力の有無を検証します。広告コンテンツの有効性が認められた場合、日本ユニシスとSBクリエイティブは共同で読書アシストを採用した広告コンテンツの普及を目指していく考えです。
なお、読書アシスト技術は大日本印刷の独自技術です。日本ユニシスは大日本印刷から利用許諾を受け、読書アシスト技術を使用したサービスを展開しています。