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NTTデータ、帳票関連コストを削減する2つのサービスを提供開始

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NTTデータは2021年8月25日、地銀共同センター参加行に対し、帳票関連の経費を削減するための2つのサービスを提供開始すると発表しました。1つは、法人顧客宛て帳票の「電子帳票照会サービス」です。もう1つは郵送物の「共同差出サービス」です。NTTデータが新たに開発した、参加行共同利用型の「共同版バッチシステム」により、両サービスを提供します。両サービスの導入によって利用行は、帳票関連経費を最大20%削減できる見込みとのことです。これらのサービスで紙資源の使用を極力抑制し、環境に配慮した取り組みとして利用行のSDGsの達成にも貢献します。

 近年、金融機関を取り巻く環境は厳しさを増しています。その中で、銀行の業務の効率性を示す指標の1つとして経費率を表すOHRや、ITシステムコストの低減が重要な課題だといいます。  一方で、金融機関は、顧客宛て帳票や事務帳票など、行内で紙帳票を多く扱います。その印刷代や郵便費などが、OHR高止まりの一因となっています。また、金融機関から帳票を受け取る利用企業にとっても、書類管理コストや紛失・情報漏えいリスクが重荷となっています。  地銀共同センターでは、参加行の利便性などに向けた取り組みの第1弾として、2021年4月から「営業店スマート化」に向けての検討を進めてきました。今回、SDGsなど環境への配慮が求められる中で、新たに帳票関連業務についても、デジタル技術を活用した効率化を目指すこととなりました。  今回の取り組みの対象となる地銀共同センターは、NTTデータが運営する地方銀行向けの共同利用型センターです。参加行は2021年3月31日現在、青森銀行、秋田銀行、岩手銀行、千葉興業銀行、福井銀行、京都銀行、池田泉州銀行、鳥取銀行、山陰合同銀行、四国銀行、大分銀行、西日本シティ銀行、愛知銀行(銀行コード順)の13行です。  今回、NTTデータは、新たに開発した「共同版バッチシステム」により、以下の両サービスを提供します。 ・法人顧客宛て「電子帳票照会サービス」
・印刷共同委託による郵送物の「共同差出サービス」  共同版バッチシステムは、地銀共同センター参加行による共同利用型のシステムとして、NTTデータが開発・運営します。両サービスを提供するため、顧客宛て帳票データの作成処理などを行います。  発表によれば、両サービスの利用により利用行は、紙代、印刷代、封入作業に関わる人件費、郵便費など、帳票関連の経費を最大20%削減できる見込みとのことです。  両サービスの概要は、以下の通りです。 (1)電子帳票照会サービス
 利用行が、電子帳票を顧客企業にインターネットバンキング経由で交付できるサービスです。NTTデータが金融機関を通して提供する法人向けインターネットバンキングサービス「AnserBizSOL」内の追加サービスとして提供します。したがって、AnserBizSOL経由でインターネットバンキングを利用している利用行と顧客企業は、これまでと同様の形式でサービスを利用できます。  利用行は、電子化する帳票を郵送する必要がなくなり、紙代や印刷代を削減できます。顧客企業はまず、帳票の保管コストを削減できます。またデータで管理することによって効率的に帳票の検索が可能です。データにパスワードをかけることもできるため、紛失や情報漏えいのリスクが低下します。 (2)共同差出サービス
 利用行が紙で交付を続ける帳票を、全利用行分まとめて印刷・封入・郵送するサービスです。印刷会社で全利用行分をまとめて印刷・封入し、郵送を共同差出とします。それによるコスト削減や、紙で残る帳票の経費の削減が可能です。
図1:「電子帳票照会サービス」および「共同差出サービス...

図1:「電子帳票照会サービス」および「共同差出サービス」の概要

 また、共同版バッチシステムでは、共同帳票を提供します。利用行は、電子帳票照会サービス、共同差出サービスを通じてこの共同帳票を利用できます。自行で帳票の開発が不要となるため、帳票関連経費のさらなる削減が可能となります。  ファーストユーザーとして、京都銀行が2021年8月25日から共同差出サービスを利用開始します。同行は9月から電子帳票照会サービスを利用開始予定です。また、西日本シティ銀行は、2021年10月から共同差出サービスを利用開始予定です。今後、順次参加行が利用開始予定です。  NTTデータは、今後も銀行経費削減を目指していきます。2023年を目途に「共同版バッチシステム」内で行内事務帳票の電子化も実施予定です。また地銀共同センターでは、今後も、これまでの勘定系共同利用で培ったノウハウと参加行の結束力を生かして、参加行共通の課題を解決し、価値拡大に取り組んでいきます。

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