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コラム

相手の話を聴くときは、表情や感情に意識を集中させろ!

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人と話をする際、相手の話す内容をただ「聞く」のではなく、相手を理解しようと「聴く」に意識の目を向けます。このとき、会話の内容から真意を読み取るだけではなく、相手の表情や感情も含め、相手のすべてから真意を読み取るようにします。相手を理解するときに必要な、「聴く」ときのポイントを考えます。【週刊SUZUKI #140】

人との会話を通して良好な人間関係を築くなら、単に相手の言葉を耳に入れる「聞く」だけでは不十分です。これでは、表面的な理解に留まってしまいます。相手との心理的距離を縮めて共感を得る「外交」を極めるなら、相手の「心の底を理解する」ことが求められます。そのためには、相手の話を聴く際に、「相手の話、表情、感情に意識を集中させる」ことが極めて重要です。

人間は、言葉だけでなく、表情、声のトーン、しぐさ、そして沈黙の中に多くの感情や意図を込めています。もしあなたが言葉だけに意識を集中し、相手の表情が曇っていることに気づかなかったり、声が震えていることに無関心であったりすれば、相手は「この人は私の話を真剣に聞いていない」と感じ、心を開くことはないでしょう。

意識を集中させることで、あなたは相手の微細な変化を察知できるようになります。具体的には、相手が何を強調したいのか、どの部分で言葉に詰まるのか、繰り返し話すテーマは何かなど、言葉の選択や構成に注意を払います。

相手の顔の表情は、その時の感情をストレートに表すことから、常に表情もうかがうようにします。笑顔、真剣な眼差し、不安そうな表情、困惑した顔つきなど、瞬時の変化を見逃してはなりません。

さらに、相手の声のトーンや話し方、表情から、喜び、悲しみ、怒り、不安、期待といった感情を読み取ります。相手が不安な気持ちで話している時には、特にその感情に寄り添う姿勢が大切です。

こうした集中した姿勢は、単なる観察ではありません。あなたが相手に対して、深い関心と敬意を抱いていることを態度で表すのです。相手は、あなたが自分を「一人の人間」として理解しようと努めていることを感じ取り、安心感を抱きます。その結果、より本音で話してくれるようになり、隠されていた興味や課題が明らかになることも少なくありません。

例えば、営業の商談先で顧客が「今のシステムには課題があって…」と話している時、ただその言葉を「聞く」のは間違いです。顧客の表情が少し曇っていることに気づき、声のトーンに諦めのような感情が混じっているのを「聴き取る」ことができれば、あなたは単なるシステムの問題だけでなく、顧客が抱える深いストレスや不安までをも理解できるでしょう。その理解こそが、顧客の心を掴む提案へと繋がるのです。

相手のすべてに意識を集中させ、その話の裏にある感情までをも理解しようと努めること。この姿勢が、あなたの外交力を高め、あらゆる人間関係において深い信頼を築くための鍵となるのです。

【外交の心得 その17】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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