Z世代向けクリエイティブカンパニーであるFiom合同会社が運営するZ-SOZOKENは、全国の18歳から24歳の300名を対象に実施した全19部門の「Z世代のイメージが爆上がりしたブランドランキング」から、金融業界部門の第八弾インサイトサマリーを公開しました。Z世代の金銭観がキャッシュレスの普及や新NISAなどを背景に大きく変化するなか、今後の金融・決済マーケティングに有用な示唆を提供する内容です。ランキングでは、1位がPayPayで「イメージが良くなった」が43%、2位が楽天カードで19%、3位が楽天ペイで10%となりました。データは2025年9月にインターネットで収集され、有効回答数は300です。公開されたインサイトは、Z世代が金融サービスを選ぶ理由が「友人との送金や割り勘を円滑にする機能」と「日常消費に密接したポイント経済圏」という二つの価値に分かれている点を示しています。これにより、決済アプリとクレジットカードを核とした利用シーンの違いが可視化されました。
1位はPayPay。割り勘と送金が当たり前になる「対人インフラ」としての評価
PayPayは、店舗決済を超えて、友人同士の割り勘や立て替え精算の送金がスムーズに行えることが高く評価されました。Z世代の生活において、決済体験がコミュニケーションの一部として機能している実態が確認され、対人関係の摩擦を小さくする「必須のインフラ」として選ばれています。「最も爆上がりした」でも26%と高い数値が示され、ネットワーク外部性が強く働く環境で支持を拡大しています。現金や財布を持たず、スマホ完結で行動するスタイルに親和的であることも、利用の広がりを後押ししました。日常の小額取引やグループ行動の決済負担を軽くする役割が明確になり、キャッシュレスの中核としての位置づけが強化されています。こうした評価は、単純なポイントや還元の比較を超え、体験価値が選好を左右することを示すものです。結果として、PayPayはZ世代の「当たり前の選択肢」に定着しました。
2位は楽天カード。初めてのクレジットカードと「楽天経済圏」への入口
楽天カードは、審査のハードルが低く「人生で初めて作るクレジットカード」として選ばれやすい点が支持につながりました。ポイントが貯まりやすいイメージと、楽天市場や街中での利用機会の多さが、効率よく還元を享受したいという志向に合致しています。「イメージが良くなった」は19%、「最も爆上がりした」は9%で、堅実に評価を積み上げました。Z世代はコスパとタイパを重視し、支出をゲーム感覚で最適化する傾向が見られます。その起点として、楽天カードが「ポイ活のベースキャンプ」として機能し、日常の決済をポイント循環に組み込む行動が定着しました。カードの導入が経済圏への参加を促し、オンラインとオフラインを横断する購買体験の一貫性を生み出しています。特定のキャンペーンに依存せず、継続的に還元機会を提供できる点が評価を底支えしました。クレジット決済の入門としての役割も明確です。
3位は楽天ペイ。ポイント消費の出口としてエコシステムを強化
楽天ペイは、楽天カードで貯めたポイントを日常の少額決済で活用できる点が評価されました。「イメージが良くなった」は10%、「最も爆上がりした」は9%で、カードとアプリの組み合わせがユーザー体験を高めています。ポイントの獲得から消費までがシームレスにつながることで、「お得感」を日常的に感じやすくなりました。決済アプリ単体の利便にとどまらず、経済圏全体の循環性が好意度を押し上げる構造が示されています。小額決済での使い勝手が、継続利用と離脱防止の要となり、結果的にブランド全体の評価向上に寄与しました。Z世代の消費行動は、アプリ間の行き来が少なくタイムロスがないことを重視しており、楽天ペイはその要件を満たしています。これにより、楽天カードとの相乗効果が明確に可視化されました。
調査の位置づけと活用の方向性
本インサイトは、Z世代が現金主義から離れ、スマホ完結の決済とポイント循環を前提とする価値観に移行していることを示しています。金融サービスの評価は、単発の還元率ではなく、対人コミュニケーションの円滑化や生活導線への統合度合いで決まりやすくなりました。調査は2025年9月に実施され、有効回答数は300です。金融業界部門は全19部門の一部であり、他部門の結果や詳細は、Fiom合同会社が提供する完全版レポートに掲載されています。Z-SOZOKENは、Z世代当事者が実態と価値観を分析するシンクタンクとして、今回のサマリーを独自に公開しました。公開の条件として、情報の出典元にFiom合同会社を明記するよう求めています。今回の結果は、次世代の金融・決済体験における評価軸の変化を示す資料となります。
詳しくは「Fiom合同会社」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















