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セミナー

α世代が消費の主役になる前に、打てる手はあるか。~「Roblox」が変える次世代のブランド戦略~

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DXマガジンは日本オムニチャネル協会と共催で2026年6月3日、「DX経営セミナー」を開催しました。テーマは「α世代が消費の主役になる前に、打てる手はあるか。~『Roblox』が変える次世代のブランド戦略~」。

本セミナーでは、現在19歳という若さで株式会社WAKAの代表取締役を務める野田慶多氏をゲストに迎えました。モデレーターを務めたのは、DXマガジン総編集長 兼 日本オムニチャネル協会会長の鈴木康弘氏。

世界中の子どもたちが熱中するゲームプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」の実態と、そこから生まれる次世代のブランドマーケティングについて熱い議論が交わされました。なぜ今、多くの企業がRobloxに注目しているのでしょうか。そして、5年後・10年後に消費の主役となるα世代に対して、企業は今から何を仕掛けるべきなのでしょうか。

「広告が届かない」のではなく「受け取らない」世代のリアル

セミナー冒頭では、若年層の態度変容について語られました。かつてはテレビCMなど、全員が同じ時間に同じメディアを見る時代でしたが、現在は情報が分散しています。とくにα世代はタイパ(タイムパフォーマンス)を重視し、課金してでも広告をスキップすることが当たり前になっています。

野田氏は「広告が届かないと言っておきながら、実は届けてはいるけれども『受け取らない世代』になっている」と指摘。企業からの一方的な広告は「否定的でいらないもの」として受け取られがちであり、従来の広告手法では彼らに届かなくなりつつあります。

また、コロナ禍に物心がついた彼らは、リアルよりもオンラインでのコミュニケーションを自然に行い、AIを通じた会話やデジタル空間での交流が日常の当たり前となっています。

写真:株式会社WAKA 代表取締役 野田慶多氏

昭和の「3時に公園集合」がデジタルに置き換わっただけ

では、α世代はどこにいるのでしょうか。その答えの一つが、ゲームプラットフォーム「Roblox」です。
Robloxは単なる一つのゲームではなく、YouTubeのように無数のゲームが投稿され、ユーザー自身がゲームを作り、遊ぶことができるプラットフォームです。全世界で1日あたり1.5億人が利用し、平均利用時間は約3時間に及びます。日本でもすでに月間440万人が利用しており、小中学生の2人に1人が触れている計算になります。

子どもたちは学校から帰るとRobloxに集まり、友達と音声通話をつなぎながら、レストランのシェフになったり、一緒にペットを育てたりと、さまざまなゲームを楽しみます。

野田氏がこれを「昭和の時代の『今日3時に公園集合』と言っていたあの感じがデジタルに置き換わった」と表現すると、鈴木氏も「ネットでよその人と喋って危ないのではと大人は思いがちだが、実際は『友達しかいない世界』なんだ」と納得した様子を見せました。

思い出に溶け込む次世代のブランド体験

こうした中、企業はどのようにα世代との接点を持つべきなのでしょうか。野田氏は「広告という枠を買うのではなく、子どもたちが遊ぶゲームの一つとしてブランド体験を提供する」ことの重要性を強調しました。すでに世界中の企業がRobloxに参入しており、アサヒ飲料の「三ツ矢サイダー」やバンダイの「たまごっち」、さらにはウォルマートやスターバックスなども独自の体験を展開しています。

例えば三ツ矢サイダーの事例では、子どもたちが工場スタッフとなり、友達と協力してサイダーを製造し続けるゲームが提供されています。野田氏によれば、「これを30分遊んだ次の日にスーパーへ行ったら、やっぱり三ツ矢サイダーが飲みたくなる。第一想起されるようになるんです」とのこと。

これに対し鈴木氏も「結局、ハッピーセットのおかげでハンバーガーといえばマックになるのと同じ。子どものハートを掴むには親の財布を掴むという鉄則だ」と、体験型マーケティングの本質を紐解きました。一方的な広告ではなく、友達との楽しい思い出の中にブランドが介在することで、将来の顧客と強固な関係を築くことができるのです。

写真:モデレーター DXマガジン総編集長 兼 日本オムニチャネル協会会長 鈴木康弘氏

熱中を価値に変える「熱中コンテンツスタジオ」

質疑応答では、「Robloxからもスタークリエイターは生まれているのか?」という質問に対し、野田氏が「次元が違うレベルでスターが出てきています。16歳の子が作った庭を育てるゲームが、7カ月で同時接続2,200万人という記録を作りました」と規格外のエピソードを披露する場面もありました。

15歳で起業し、現在19歳という若さで株式会社WAKA(6月1日に旧社名イブアクションより変更)を率いる野田氏。今後の展望として、自社を「次世代産業の熱中コンテンツスタジオ」と位置付けました。

α世代がRobloxに注ぐとてつもない熱中を誰よりも深く理解し、それを企業の事業価値へと変換していく。単にゲームを作るだけではなく、思わずコミュニケーションが生まれるワクワクする体験設計を行うことが同社の強みです。

モデレーターの鈴木氏も「5年後、10年後に消費の主役となる彼らに今からアプローチしておくことは、企業にとって重要な資産になる」と述べ、参加した多くの経営層に意識の変革を促しました。

体験して理解し、交流でつながる。「おむすびの会&Roblox体験会」

セミナー終了後には、参加者同士が交流できる「おむすびの会&Roblox体験会」が開催されました。
「おむすびの会」は、“おむすび=縁を結ぶ”という意味を込めた交流会です。今回はそれに加え、実際にRobloxの世界を体験できる体験会も実施されました。 参加者は実際にRobloxを操作しながら、α世代がなぜ熱中しているのかを体感。「子どもや孫が夢中になる理由が少し分かった」「企業としてどんな体験を提供できるか考えたい」といった声が聞かれました。世代を超えた新たなインプットが、多くの参加者にとって刺激的な体験となりました。

写真:セミナー後交流会「おむすびの会&Roblox体験会」の様子

【関連リンク】
株式会社WAKA
https://waka-studio.com

日本オムニチャネル協会
https://omniassociation.com/

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