過半数が将来の医療費に不安を抱える実態が明らかになりました。株式会社モニクルフィナンシャルは、保険の比較・見積サービス「ほけんのコスパ」の調査企画として、外部調査会社を用い、20歳以上の男女700名を対象に高額療養費に関する意識調査を実施しました。少子高齢化や医療技術の高度化に対応するため、2026年8月と2027年8月の2段階で高額療養費制度の自己負担上限額が見直される予定です。今回の結果では、制度見直しの事実を知らない層が6割を超え、現行制度の自己負担上限額を正確に把握している人は1割強にとどまりました。制度の名前や内容を知らない、もしくは理解が不十分という回答が約半数を占め、制度の周知と理解促進に課題が浮き彫りとなっています。将来の医療費への不安拡大も確認され、背景には家計の圧迫と自己負担額の見通しの不確実性が指摘されています。
制度見直しの周知不足が鮮明に。現行の自己負担上限額も把握は限定的


2026年からの自己負担上限額引き上げについて、改正されること自体を知らなかった人は全体の62.2%でした。現行制度に関しても、自分の所得に応じた自己負担上限額を正確に把握している人は11.6%にとどまっています。さらに、制度の名前も内容も知らないが22.1%、内容はほとんど理解していないが24.3%となり、理解不足が約半数に達しました。医療費の公的保障は家計防衛に直結しますが、実際には仕組みの理解が追いついていない状況です。制度は2段階での見直しが予定されており、今後の負担感を左右する前提情報の把握が重要になります。今回の結果から、情報接点の拡充と、所得別の上限額など具体の理解を助ける説明の必要性が示唆されます。
医療費への不安は過半数で増大。理由は物価高と自己負担額の不明確さ


見直し内容を伝えたうえで不安の変化を尋ねると、55.8%が不安が大きくなったと回答しました。非常に大きくなったが23.2%、やや大きくなったが32.6%です。不安の理由は、物価高騰など家計への負担が47.4%で最多、次いで具体的な自己負担額が不明が47.2%でした。預貯金だけで足りるか不安という回答も38.7%に上っています。物価上昇で可処分所得が圧迫されるなか、将来発生する医療費の水準が把握しづらいことが心理的負担を強めています。
制度利用経験者でも負担感は強い。支払い原資は預貯金に偏在



入院や手術の経験の有無と制度利用状況を尋ねると、53.8%が入院・手術の経験ありで、そのうち半数以上が制度を利用していました。それでも、実際に高額療養費制度を利用した人の68.1%が、支払いに負担や不安を感じたと回答しています。支払い原資はご自身やご家族の預貯金が70.7%で最多となり、家計内資金への依存が顕著でした。民間の医療保険やがん保険の給付金を活用した人は31.5%にとどまっています。一方で、クレジットカードの分割払いやローンに頼らざるを得なかった人も7.4%いました。公的制度の適用後も一定の立替や自己負担が生じる局面があり、タイミングや支払方法が家計の流動性に影響している状況が読み取れます。制度の理解とともに、支払い手段の選択が生活への影響度を左右します。
見直しが家計に与える影響は深刻との見立て。生活苦や貯蓄取り崩しを懸念

見直し後に入院や手術をした場合の家計への影響をたずねると、52.9%が貯蓄を切り崩すレベルまたは生活が苦しくなるレベルの影響があると回答しました。内訳は貯蓄の取り崩しが33.3%、生活の苦しさが19.6%です。将来の医療費負担が家計の持続性に与える影響を意識する人が多く、実効的な家計マネジメントの必要性が示されました。株式会社モニクルフィナンシャルの「ほけんのコスパ」担当者は、制度見直しの認知不足と自己負担上限額の把握の低さを踏まえ、公的保障をベースに不足分をカバーする民間医療保険の重要性をコメントしています。加入中の保険の内容確認と、医療事情に適した保障かどうかの点検を促しており、制度改定を契機とした見直しの必要性が示されました。今回の調査結果は、家計の実務対応の出発点として活用できます。
詳しくは「株式会社モニクルフィナンシャル」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















