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5Gミリ波を窓から引き込む国内初の実証! 車内の1Gbpsエリアが40%から『97%』へ爆伸びした未来の車内Wi-Fi計画

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5Gの「ミリ波(28GHz帯)」は、圧倒的な超高速・大容量通信を叶える一方で、直進性が強いため「金属やビルなどの遮蔽物に極めて弱い」という致命的な弱点を持っています。そのため、周囲を金属に囲まれた鉄道車両の内部は、最もミリ波が届きにくい死角の一つでした。

KDDIとJR東日本は2026年5月20日、山手線の実車両を使い、屋外の基地局からのミリ波を車内へ効率的に引き込んで再放射する実証実験に国内で初めて成功したと発表しました。素材と電波の特性をハックした、次世代の移動体通信DXの全貌を解説します。

遮蔽物の塊「鉄道車両」にミリ波を届ける5社協創のシステム構成

今回の実証実験の凄みは、ミリ波を遮断してしまう車両の構造そのものを逆手に取り、複数の最先端コンポーネントを数珠つなぎにして「車内専用の電波ルート」を構築した点にあります。

KDDIとJR東日本の呼びかけのもと、AGC、日本電業工作、京セラの3社が技術協力し、以下の「車内引き込み構成」を山手線車両に実装しました。

  • ガラスアンテナ(AGC):景観を損なわない透明なアンテナを窓ガラスに後付けし、屋外の基地局からのミリ波を高利得でキャッチします。
  • 高利得アンプ(京セラ):受信したミリ波の電波を、低雑音かつ高出力にしっかりと増幅します。
  • 誘電体導波路(日本電業工作):従来の同軸ケーブルに比べ、電波の伝送損失を約83%も低減する特殊な伝送路で、車内の天井裏へ電波を運びます。
  • 漏洩・ロッドアンテナ(日本電業工作):天井の任意の場所に設置され、運ばれてきたミリ波を車内の必要な場所へ向けて効率的に再放射します。

1Gbpsエリアが40%から「97%」へ。車内ほぼ全域のエリア化を実証

2026年3月〜4月にかけて、JR東日本の東京総合車両センターに留置された山手線車両で評価が行われました。

従来の環境では、車両の金属骨格による電波の減衰が激しく、超高速な通信ができる場所は離散的(ブツ切れ)で、車両全体の約40%のエリアでしか実力を発揮できていませんでした。 しかし、今回の天井からの効率的な再放射システムを導入した結果、通信速度1Gbpsを達成可能な通信エリアが、一気に「約97%」へと劇的に改善。車内のほぼ全域が、いつでもどこでも超高速ギガビット環境でつながる連続的なエリアへと生まれ変わることを証明しました。

駅ホームから「動く車両」へ。鉄道業務DXの基盤構築

両社はこれまでも、新宿駅ホーム(2025年4月)、高輪ゲートウェイ駅周辺(同年10月)、東京駅新幹線ホーム(2026年3月)と、ミリ波のエリアを順次拡大してきました。

今回の「車両内への引き込み」の成功は、乗客のスマートフォン利用を快適にするだけでなく、鉄道の運行・業務DXにとっても極めて重要なマイルストーンです。本実証で得られた知見は、将来的な鉄道の運行環境における通信品質のさらなる向上や、鉄道業務全体のDXを加速させるための確固たる通信基盤となります。

見解として、ミリ波の弱点である遮蔽物を、窓ガラスのアンテナと低損失な導波路という物理素材の工夫(フィジカルなアプローチ)で克服した見事なインフラDXです。車内の1Gbpsエリア97%化は、乗客の利便性向上はもちろん、将来の自動運転や遠隔監視といった鉄道オペレーションの自律進化を支える確固たる通信基盤となるでしょう。

詳しくは「KDDI株式会社」および「東日本旅客鉄道株式会社」の公式発表まで。 レポート/DXマガジン編集部

5Gの「ミリ波(28GHz帯)」は、圧倒的な超高速・大容量通信を叶える一方で、直進性が強いため「金属やビルなどの遮蔽物に極めて弱い」という致命的な弱点を持っています。そのため、周囲を金属に囲まれた鉄道車両の内部は、最もミリ波が届きにくい死角の一つでした。

KDDIとJR東日本は2026年5月20日、山手線の実車両を使い、屋外の基地局からのミリ波を車内へ効率的に引き込んで再放射する実証実験に国内で初めて成功したと発表しました。素材と電波の特性をハックした、次世代の移動体通信DXの全貌を解説します。

遮蔽物の塊「鉄道車両」にミリ波を届ける5社協創のシステム構成

今回の実証実験の凄みは、ミリ波を遮断してしまう車両の構造そのものを逆手に取り、複数の最先端コンポーネントを数珠つなぎにして「車内専用の電波ルート」を構築した点にあります。

KDDIとJR東日本の呼びかけのもと、AGC、日本電業工作、京セラの3社が技術協力し、以下の「車内引き込み構成」を山手線車両に実装しました。

  • ガラスアンテナ(AGC):景観を損なわない透明なアンテナを窓ガラスに後付けし、屋外の基地局からのミリ波を高利得でキャッチします。
  • 高利得アンプ(京セラ):受信したミリ波の電波を、低雑音かつ高出力にしっかりと増幅します。
  • 誘電体導波路(日本電業工作):従来の同軸ケーブルに比べ、電波の伝送損失を約83%も低減する特殊な伝送路で、車内の天井裏へ電波を運びます。
  • 漏洩・ロッドアンテナ(日本電業工作):天井の任意の場所に設置され、運ばれてきたミリ波を車内の必要な場所へ向けて効率的に再放射します。

1Gbpsエリアが40%から「97%」へ。車内ほぼ全域のエリア化を実証

2026年3月〜4月にかけて、JR東日本の東京総合車両センターに留置された山手線車両で評価が行われました。

従来の環境では、車両の金属骨格による電波の減衰が激しく、超高速な通信ができる場所は離散的(ブツ切れ)で、車両全体の約40%のエリアでしか実力を発揮できていませんでした。 しかし、今回の天井からの効率的な再放射システムを導入した結果、通信速度1Gbpsを達成可能な通信エリアが、一気に「約97%」へと劇的に改善。車内のほぼ全域が、いつでもどこでも超高速ギガビット環境でつながる連続的なエリアへと生まれ変わることを証明しました。

駅ホームから「動く車両」へ。鉄道業務DXの基盤構築

両社はこれまでも、新宿駅ホーム(2025年4月)、高輪ゲートウェイ駅周辺(同年10月)、東京駅新幹線ホーム(2026年3月)と、ミリ波のエリアを順次拡大してきました。

今回の「車両内への引き込み」の成功は、乗客のスマートフォン利用を快適にするだけでなく、鉄道の運行・業務DXにとっても極めて重要なマイルストーンです。本実証で得られた知見は、将来的な鉄道の運行環境における通信品質のさらなる向上や、鉄道業務全体のDXを加速させるための確固たる通信基盤となります。

見解として、ミリ波の弱点である遮蔽物を、窓ガラスのアンテナと低損失な導波路という物理素材の工夫(フィジカルなアプローチ)で克服した見事なインフラDXです。車内の1Gbpsエリア97%化は、乗客の利便性向上はもちろん、将来の自動運転や遠隔監視といった鉄道オペレーションの自律進化を支える確固たる通信基盤となるでしょう。

詳しくは「KDDI株式会社」および「東日本旅客鉄道株式会社」の公式発表まで。 レポート/DXマガジン編集部

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