パチンコホール経営法人の構造変化が続くなか、総売上高は持ち直しの兆しを見せています。株式会社帝国データバンクの調査では、法人数の減少が継続する一方で、売上と黒字割合が改善しました。淘汰と再編が進む市場で、何が回復を後押ししているのか、数値から実態を整理します。業界の足元を把握することで、店舗運営や投資判断に役立つ判断材料になります。本調査は2015年から2025年までの実績データを対象に分析されています。主要ポイントを時系列と指標ごとに確認します。
法人数は10年で半減、M&Aと廃業が背景
2025年のパチンコホール経営法人数は1130社となり、前年から71社減少しました。前年比5.9%減で、2016年の2492社から10年間で1362社減、54.7%の減少です。背景としてM&Aや廃業などによる淘汰の進展が挙げられています。減少率は縮小しているものの、法人数の下落基調は続いています。市場再編の進行は継続的であり、経営体の集約が一段と進みました。地域構造やチェーン間のシェア変動にも影響が及んでいます。
総売上高は2年連続増加、スマートパチスロが下支え
2025年の総売上高は12兆433億円で、前年から2.8%増となりました。総売上高が前年を上回るのは2年連続です。コロナ禍で落ち込んだ来客数が戻りつつあることが増加要因とされています。特に2022年に登場したメダルを使わない「スマートパチスロ」の好調が寄与しました。過去には2016年から8年連続減少し、2021年は休業要請等の影響で前年比23.6%減と大幅に落ち込んでいました。総売上高が12兆円を超えるのは2020年の15兆3292億円以来で5年ぶりです。
黒字割合は5年ぶり7割超に回復、一方で継続赤字も存在
2025年に損益が判明した412社のうち、黒字企業の割合は71.6%でした。3年連続で黒字企業が過半数を超え、コロナ禍前の水準に近づきました。2020年の72.9%にはわずかに届かないものの、5年ぶりに7割を上回りました。一方で赤字企業の54.7%は2期連続赤字となっています。光熱費や労務費の上昇により収益性が悪化している法人も見受けられました。収益構造の改善余地とコスト管理の必要性が浮き彫りです。
倒産は小康状態も増加の兆し、今後の注視が必要
2025年の倒産は16件で、前年の23件から30.4%減少しました。過去20年でも少ない水準で、近年は2022年の34件から減少傾向が続いています。2026年は6月までに14件が発生しており、増加の兆しがうかがえます。全体の倒産件数が1万件を超える環境下では、パチンコホールの倒産は依然として小康状態にあります。業界ではイメージ改善や施策の効果により、総売上高は2年連続で増加しました。キャッシュレス決済の導入拡大など時流に沿った取り組みが進んでいます。
詳しくは「株式会社帝国データバンク」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















