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コラム

AI時代に求められる新しい働き方・リーダー像【AXとは何か?人と企業はどう進化するのか。第5回】

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これまで4回にわたり、AXとは何か、現場や組織にどんな変化をもたらし、どう実践していけばよいのかをお話ししてきました。最終回では、少し視点を広げて、これからの働き方やリーダー像について考えてみたいと思います。

まず押さえておきたいのは、「AIに使われる」のか「AIを使いこなす」のかという分かれ道です。AIに使われる状態とは、AIが出した答えをそのまま受け入れ、思考停止したまま仕事を進めてしまう状態です。一方でAIを使いこなす状態とは、AIの出力を材料として扱い、自分の経験や価値観、責任感をもって最終的な判断を下せる状態です。この違いを生むのは、技術的なスキルよりも、「自分の頭で考える習慣を手放さない」という姿勢です。

今後5年で、仕事や企業のあり方は確実に変わっていきます。定型的な情報処理や一次分析の多くはAIが担うようになり、人に求められる役割は「判断」「編集」「責任を引き受けること」に集約されていくでしょう。企業という組織も、階層的に情報を積み上げていく構造から、より少人数で意思決定できるフラットな構造へと変わっていく可能性があります。

こうした変化の中で求められるリーダー像は、すべてを自分で把握し指示するタイプではなく、AIも含めたチーム全体の力を引き出し、最終的な責任を引き受けるタイプへと変わっていくはずです。技術に詳しいことよりも、変化を恐れずに小さく試し続ける姿勢、現場の不安に向き合いながら組織を前に進める胆力が問われます。

この連載を通じてお伝えしたかったのは、AI・AXは決して一部の専門家だけの話ではないということです。業種、職種、企業規模を問わず、すべての働く人に関わるテーマです。私自身も、日本オムニチャネル協会での活動や自社の経営を通じて、この変化と向き合い続けています。

大きな変化ほど、身構えて特別なことをしようとしてしまいがちです。しかし本当に大切なのは、日々の小さな仕事の中で「ここはAIに任せられるのではないか」「ここは自分が判断すべきだ」と考え続ける習慣そのものです。その積み重ねの先に、AI時代にふさわしい働き方や組織のかたちが見えてくるはずです。今後も現場での気づきや実践を、この場でお伝えしていきたいと思います。

ご愛読いただき、ありがとうございました。

【AXとは何か?人と企業はどう進化するのか。第5回】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
富士通、ソフトバンクを経て99年に現セブンネットショッピングを設立。セブン&アイHLDGS.取締役執行役員CIOとしてグループのデジタルトランスフォーメーションを推進。17年にデジタルシフトウェーブを設立し現職。日本オムニチャネル協会会長等も務める。

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