北海道の海鮮を看板にしてきた大阪の居酒屋が、長崎の離島から届いた1頭の牛と向き合った。壱岐牛を、一頭まるごと。8月20日から、その肉を3つの調理法で味わえる場所が本町にできた。
「北海道の店」がなぜ長崎の壱岐牛を選んだのか
株式会社N・Iが運営する「北海道海鮮 にほんいち 本町店」(大阪市中央区)で、2026年8月20日から、長崎県の離島・壱岐島で育てられるブランド牛「壱岐牛」を使った限定メニュー3品が登場している。同社は今回、壱岐牛を一頭買いしたという。北海道の海鮮を看板にしてきた店が、九州の牛肉を、それも一頭単位で仕入れる。ジャンルを越えた組み合わせに、単なる季節メニューとは違う本気度がにじむ。
一頭を3つの調理法に分けた理由
「せっかく出会えた壱岐牛を、ひとつの料理だけではなく、それぞれ違った楽しみ方で味わってほしい」という発想から、店では調理法の異なる3品を用意した。
メインは、客席に運ばれた陶板を自分で仕上げる「壱岐牛 陶板焼」。壱岐牛と野菜を盛り合わせた状態で提供され、最後の火入れは客自身に委ねられる。ほかに、低温でじっくり仕上げたローストビーフ、牛すじを時間をかけて煮込んだ一皿を揃え、同じ壱岐牛でも部位や火の入れ方で表情がまったく違う体験を狙っている。
自分で焼く楽しさが加わった一皿
陶板焼は、完成した料理を受け取るだけでなく、焼き上がっていく過程そのものを楽しめる仕立てだ。その日の気分や食事のシーンに合わせて、3品を食べ比べる楽しみ方もできる。一頭買いという仕入れ方は、裏を返せば「なくなり次第終了」の可能性とも隣り合わせ。北海道海鮮の店で長崎の牛を焼く、というミスマッチのようで実は理にかなった一皿を、早めに確かめておきたい。























