MENU

ニュース

超伝導の限界を超えるか?富士通が2030年の実用化を目指す「ダイヤモンド量子ビット」の衝撃

  • URLをコピーしました!

富士通株式会社は、ダイヤモンドスピン方式量子コンピュータのプロトタイプを開発しました。ダイヤモンド結晶中のスズ-空孔センターを量子ビットに用いる世界初の構成で、従来比約10倍相当の高輝度化を達成しています。約マイナス271.6℃で動作を確認し、超伝導方式の典型温度より高い温度域での運用可能性を示しました。Fujitsu Hybrid Quantum Computing Platform経由で利用できることも実証しています。本成果はデルフト工科大学とQuTechとの共同研究に基づき、モジュール型アーキテクチャ実現へ向けた重要な一歩と位置付けられています。

背景として、ダイヤモンドスピン方式はカラーセンターを量子ビットに用い、高いフィデリティが特長です。光を用いた量子モジュール間接続により拡張性が期待されます。一般的なNVセンターに対し、SnVセンターは高い対称性を持ち環境ノイズの影響を受けにくく、安定した高輝度動作が期待されています。開発では、スズをイオン注入した高品質ダイヤモンド基板とアルミナ・酸化膜付きシリコン基板を接合し、数百ナノメートルまで薄層化する技術を確立しました。さらに、SnVセンターを含むダイヤモンドとアルミナ光導波路を集積したフォトニクス集積回路を作製し、単一光子の取り出しを可能にしました。量子回路をダイヤモンドスピン方式の制御命令に変換し、同プラットフォームからの制御も実現しています。

富士通株式会社は、2027年を目標に複数量子モジュールで構成するプロトタイプの開発に取り組み、超伝導方式との接続技術も進めます。2030年度に250論理量子ビット、2035年度に1000論理量子ビットの実現をロードマップとして掲げています。QuTechのKees Eijkel氏は、共同研究の重要なマイルストーンと評価し、連携を深めて次世代技術開発を主導すると述べています。本研究は文部科学省の事業とオランダの官民連携助成制度の支援を受けています。

詳しくは「富士通株式会社」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部

シェアはこちらから
  • URLをコピーしました!
  • 週刊SUZUKI
  • DXイノベーション大賞
  • DSW

お問い合わせ

取材のご依頼やサイトに関するお問い合わせはこちらから。

問い合わせる