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DX用語集

メッセージキュー/システム間のデータ連携を支える通信技術

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メッセージキューは、コンピュータシステムやアプリケーション間でデータをやり取りする際に用いられる非同期通信の仕組みです。非同期通信とは、データ送信者と受信者が同時に稼働していなくても情報を交換できる形態を指します。この技術は、システムの効率化と安定化において重要な役割を果たします。

メッセージキューの基本的な仕組みは、プロデューサーと呼ばれる送信者がメッセージをキューに送信し、コンシューマーと呼ばれる受信者が適切なタイミングでそれを取得することです。これにより、送信と受信のプロセスが分離され、処理がスムーズに進行します。たとえば、電子商取引のシステムでは、注文情報をメッセージキューに蓄積し、バックエンドで処理を進めることで、ユーザーが待たされることなく注文を完了させられます。

この技術のメリットは多岐にわたります。まず、システムの柔軟性が向上する点が挙げられます。メッセージキューを利用することで、異なるプラットフォームやプログラム言語を用いたアプリケーション間での通信が容易になります。また、負荷分散が可能になるため、特定のサーバーやアプリケーションに負荷が集中するのを防ぐことができます。さらに、障害が発生した際も、メッセージキューはデータを保持するため、システム復旧後に再処理が可能となります。

ただし、メッセージキューには注意すべき点もあります。特に、メッセージの順序や重複処理に関する問題を防ぐための設定や管理が必要です。また、キューが過剰に蓄積されるとパフォーマンスが低下するため、適切なモニタリングが求められます。それでも、RabbitMQやApache Kafkaといったツールの活用によって、スケーラブルで信頼性の高いシステムを構築することが可能です。メッセージキューは、データ処理を効率化し、システム全体の信頼性を向上させるための不可欠な技術といえます。

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