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コラム

AIは敵ではない。何もしない人こそが最大のリスク

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AIの進化は、働き方やビジネスの前提を根底から変えつつあります。もはやAIは「使えると便利」な存在ではありません。本章では、AI時代を生き抜くために不可欠な視点と覚悟について整理します。【週刊SUZUKI #154】 

AIの進化は、働き方やビジネスの前提を根底から変えつつあります。もはやAIは「使えると便利」な存在ではありません。業務効率化にとどまらず、企画立案や意思決定、さらには価値創出の中核にまで入り込みつつあります。特定の業種や職種だけの話ではなく、すべての現場に影響を及ぼす存在になっています。 

AI時代の生き残り術を考えるうえで、まず理解すべきなのは変化のスピードです。これまでの技術革新は、導入から定着までに一定の時間があり、現場には準備や適応の余地がありました。しかしAIは違います。気づいた時には、業務の一部ではなく、仕事の進め方そのものを変える存在として定着しているのです。 

この時代において最も危険なのは、「AIに仕事を奪われる」という不安にとらわれ、思考停止に陥ることです。不安からAIに距離を置き、これまでのやり方に固執してしまうと、結果的に自分の選択肢を狭めてしまいます。AIは人の代替ではなく、人の能力を拡張する存在です。重要なのは、AIを使うかどうかではなく、AIと共にどのような価値を生み出すのか、という視点を持てるかどうかです。 

生き残るために必要なのは、特別なスキルや完璧な知識ではありません。それよりも、自ら問いを立て、試し、修正し続ける姿勢が重要です。AIは答えを出すスピードを飛躍的に高めますが、「何を問うのか」「どこで判断するのか」を考えるのは人間の役割です。問いを持たないままAIを使っても、成果は単なる効率化にとどまり、付加価値は生まれません。 

また、AI時代では「正解を出す力」よりも「仮説を立てる力」が問われます。市場や顧客が絶えず変化する中で、唯一の正解は存在しません。仮説を立て、AIを使って検証し、その学びを次の行動につなげる。この高速な試行錯誤のサイクルを回せるかどうかが、生存を分けます。 

AI時代の生き残り術とは、AIに勝つことではありません。AIを活用しながら、自分にしか出せない価値を磨き続ける覚悟を持つことです。その覚悟を持った人と組織だけが、次の時代へ進むことができるのです。

【AI時代の生き残り術】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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