近年、中高生の学習スタイルは進化を遂げています。スタディプラス株式会社が実施した調査結果によると、中高生の学習において紙教材とデジタル教材の併用が定着していることが明らかとなりました。調査には全国の中高生2,967名が参加し、勉強時におけるデジタル端末の利用状況や、各教材のメリット・デメリットが詳細に分析されました。
まず、学校環境においては、個人専用の学習用端末が広がりを見せています。特に高校では、2022年度以降の入学学年から端末の導入が進み、高校生のうち8割以上がその利用者となっています。また、自分のスマートフォンやタブレットを学習に利用する割合も中学3年生から高校生にかけては9割を越える高水準となっています。
次に、紙とデジタル教材の使い分けについて考えてみましょう。調査結果から、多くの中高生がデジタル端末を利用して教材を閲覧しながら、重要なメモは紙に取るという手法を取っています。これは、移動中などの特定の条件下でデジタル端末が有効であることを示唆しています。
加えて、各教材のメリットとデメリットも浮き彫りになりました。紙教材のメリットとしては「メモを取りやすい」「間違いに気づきやすい」「暗記しやすい」といった声が多く、特に勉強の進めやすさが好まれています。しかし、重さや使用場所の制限といったデメリットもあります。一方で、デジタル教材のメリットとしては、映像や音声による理解促進や、どこでも勉強できる自由さが挙げられる一方で、「目が疲れる」「充電が面倒」といった短所も明らかになりました。
さらに、デジタル端末での学習時の「保存」に関する傾向も挙げられました。授業中の板書やノートの写真保存が一般的であり、スクリーンショットの活用も高い割合を示しています。調査の結果、約5割が板書を写真保存し、9割以上がスクリーンショットの経験があると回答しています。
このように、中高生の学習スタイルはますます多様化しており、紙とデジタルの適切な使い分けが重要となっています。今後もこの傾向が続く中、さらなる学習環境の向上が期待されます。詳しくは「スタディプラス株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部海道