NEXT GIGAは教育のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる重要なステップです。文部科学省が推進するこの取り組みは、GIGAスクール構想の第2段階として位置付けられており、既に整備されつつあるICT環境をさらに充実させることを目的としています。特に、端末利用の促進といった観点から、現状の課題を解決するための具体的な施策が進められています。
GIGAスクール構想、すなわち「ファーストGIGA」によって、全国の小学校から中学校までの児童生徒一人に1台の端末が支給され、高速大容量の通信ネットワークも整備されました。しかし、GIGAスクールの取り組みはここに留まることなく、NEXT GIGAを通じて新たな挑戦を続けています。2028年度までに各自治体が順次端末の更新を行うタイミングで、さらなる教育環境の整備が進むことが期待されます。実際のところ、最近の調査によると、教員と児童生徒とのやりとりの場面で「ほぼ毎日端末を利用した」と答えた小学生は全体の29.5%、中学生は25.7%に過ぎません。この実態は、端末が文房具のように毎日使われることを目指すNEXT GIGAの存在意義を際立たせています。特に、児童生徒が自発的に学ぶ機会を創出し、教育の質をさらに向上させることが求められています。NEXT GIGAでは、ICT教育の推進が中心的なテーマです。これにより、教員はICT活用のスキルを向上させ、児童生徒に対してよりよい学びの機会を提供するために、さまざまな支援が行われます。また、家庭での学習機会も重視されており、児童生徒が持ち帰った端末をどのように活用するかについても具体的な策が必要です。
このように、NEXT GIGAはGIGAスクール構想から一段階進んだ新しい教育のかたちを提唱しており、その実現に向けての取り組みが期待されています。地域や学校が一体となり、中長期的な観点からICT環境の整備を行うことで、子どもたち一人ひとりの資質や能力をより一層伸ばすことが可能になるでしょう。教育現場でのデジタル化を進めるNEXT GIGAは、将来的な学びの姿として、期待と課題が交錯する重要な局面を迎えています。
レポート/DXマガジン編集部海道