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【世界初の快挙】ソフトバンクら、量子コンピューターで前人未到の計算成功!新素材開発に未来が動き出す

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ソフトバンク株式会社は、慶應義塾大学、三菱ケミカル株式会社、JSR株式会社と共同で、量子計算技術の社会実装を目指し、「量子コンピューターを用いた大規模なエネルギーギャップ計算手法」の開発に成功し、その論文が米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されたと発表しました。今回の研究は、実用的な材料・素材開発に必要な基底状態と励起状態のエネルギーギャップを高精度で求めることを目的としています。電池材料などの新素材の設計では、分子や原子の振る舞いを精密に予測する量子化学計算が不可欠であり、エネルギーギャップは化学反応の起こりやすさを見極める重要な指標となります。従来の古典コンピューターでは大規模分子の高精度計算に膨大な時間がかかる課題がありましたが、量子コンピューターの応用により、これまで困難であった計算を効率的かつ高精度に実行できる可能性があるとしています。

開発した手法は、エネルギーギャップ計算の一つである「量子位相差推定」と、テンソルネットワークを用いた「量子回路圧縮」を組み合わせた点が特徴です。これに加えて、Q-CTRL(Qコントロール)のエラー抑制モジュールを導入することで、さらなる回路圧縮とノイズ耐性の向上を図っています。提案手法を商用のゲート型量子コンピューターである「IBM Quantum System One」および「IBM Quantum System Two」上で実行し、ハバードモデルおよび直鎖分子を対象に検証を行いました。これにより、従来は最大6量子ビットまでが報告されていた量子位相推定の実行規模を大きく超え、最大32量子ビット(32スピン軌道)のシムに対するエネルギーギャップ計算に成功しました。

今回の成果は、大規模な分子の物性解析や新素材探索の高精度化につながる可能性があります。基底・励起状態間のエネルギー差を正確に求められることにより、物質の反応性や光学特性の予測精度が向上し、材料開発の効率化が期待されます。また、量子計算によるシミュレーション結果を材料設計プロセスに組み込むことで、実験の省力化や開発期間の短縮、環境負荷低減など、社会的課題の解決につながる応用が見込まれます。

ソフトバンクは今回の成果を基に、材料開発や環境技術などの分野で量子コンピューターを活用した社会課題の解決を目指すとしています。今後も学術機関やパートナー企業と連携し、産業応用を見据えた共同研究を進めながら、量子計算技術の社会実装に向けた取り組みを継続していく方針です。なお、本研究の詳細はソフトバンク先端技術研究所の報告で紹介されていると発表されています。

詳しくは「ソフトバンク株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松

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