アマゾンがAlexa+専用に設計した4機種の新Echoを発表しました。AZ3/AZ3 ProとOmnisenseの組合せで、エッジAIと高精度センシングが家庭と業務のDXを加速します。プロアクティブな体験が箱から出して即利用可能です。
カスタムシリコンとOmnisenseが実現する「アンビエントDX」
アマゾンは2025年10月1日に、Echo Dot Max、Echo Studio、Echo Show 8、Echo Show 11という4つの新Echoデバイスを発表しました。これらはAlexa+のためにゼロから設計されたデバイス群で、カスタム設計のシリコンAZ3およびAZ3 Proを中核に据えています。AZ3は会話検出やノイズ除去を強化し、ウェイクワード検出能力を50%以上改善するとされ、AZ3 Proはそこに言語モデルとビジョン変換器のサポートを加え、より高度なオンデバイス処理を可能にします。
さらに、Omnisenseと名付けられたセンサーフュージョンプラットフォームが新たな差分を生みます。Echo Showの13メガピクセルカメラに加え、オーディオ、超音波、Wi‑Fiレーダー、加速度計、Wi‑Fi CSIなど多様な信号を統合することで、デバイスは「誰が部屋に入ったか」を認識して個別にリマインドを出す、あるいは夜間に解除されたガレージのドアを事前警告するなど、よりパーソナライズされたプロアクティブな応答を行います。こうした機能は単なるスマートホームの便利さを超え、日常業務や家族の運用におけるDXの基盤となる可能性があります。
オーディオ面でも大きな進化があります。Echo Dot Maxは従来比で低音を約5倍に強化した設計を採用し、独自のウーファーとツイーターを内蔵して99.99ドルで提供されます。Echo Studioはオリジナルより40%小さくなりつつ、ハイエクスカーションウーファーと3つのフルレンジドライバーでドルビーアトモス等の空間オーディオをサポートし、219.99ドルで販売されます。Echo Show 8は179.99ドル、Echo Show 11は219.99ドルで、いずれも前面ステレオとカスタムウーファーを備え、視覚・聴覚双方でAlexa+体験を強化しています。
企業や自治体のDX担当者にとって注目すべきは、これらデバイスがエッジでの高度処理と豊富なセンサー情報を組み合わせ、アンビエントAIとして日常のコンテキスト継続的に把握できる点です。Zigbee、Matter、Threadをサポートするスマートホームハブ統合や、Fire TVと組み合わせた最大5台でのAlexaホームシアター構築など、既存のデバイス群との連携も念頭に置かれています。加えてAlexa+ストアやOura等のパートナー連携により、健康・ショッピング・サービス連携の広がりも計画されています。
これらの新Echoは、10月29日にEcho Dot MaxとEcho Studio、11月12日にEcho Show 8と11が発売予定で、米国では予約注文の顧客に箱から出してすぐAlexa+早期アクセスが提供されます。プライバシーについてはAmazon基準で扱う旨が明記され、機能の地域差や追加サブスクリプションの存在にも注意が必要です。
詳しくは「Amazon」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權






















