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桐箪笥の国際化で雇用と観光が伸びる訳 AI翻訳も活用する学生アイデアとは

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全国の大学生が提案する地域課題解決の中で、伝統工芸「桐箪笥」を英語対応で海外へつなぐアイデアがベストアクションに選出されました。J:COMによる実行支援で、文化継承と地域経済の活性化を同時に目指す新たな一歩が動き出します。

桐箪笥を世界へ──学生×J:COMの支援内容

J:COMが実施する「大学生と考えるSDGs アクション支援プロジェクト」の最終選考で、チーム「Pioneer of Paulownia」による『桐箪笥』の国際化プランがベストアクションに選ばれました。10月19日のポスターセッションでは、専門家やJ:COM社員、ゲスト審査員の井上咲楽さんらが質疑を行い、学生たちのリサーチと準備が高く評価されました。選出チームは、英語版ホームページ制作、英語ガイド付き工房見学ツアーの設計、AI翻訳と人的チェックを組み合わせた英語対応体制の構築を核に、海外顧客との直接取引やインバウンド向けの体験収益化を目指す計画を提示しています。

今回の選考では、学生とJ:COMが連携して単なるアイデア発表にとどまらず、実行段階まで視野に入れた支援体制が示された点が重要です。J:COMSDGメディア・コンパクトへの加盟以降、地域情報発信や大学生の活動取材を通じて地域課題への関与を深めてきました。本プロジェクトはその延長線上にあり、学生側の視点と放送やコミュニティチャネルを持つ企業側のリソースを結びつけることで、具体的な実装支援が期待されます。選ばれた案は、伝統技術を守りながら新たな販路と体験価値を生み出す点で、地域の雇用や観光にも好影響を与える可能性があります。

審査講評からは、教育的価値と実務的な実現性の両立が評価されたことが読み取れます。中央大学名誉教授の田中洋氏や多摩美術大学の佐藤達郎氏は、学生たちの地域を見る目とプレゼン力を称賛し、地域固有の視点を加えることで更なるブラッシュアップが可能だと述べました。ゲスト審査員の井上咲楽さんも、地方出身の視点から学生の実行力に期待を寄せています。J:COMは、ベストアクションの実行状況を2026年3月にコミュニティャンネルで放送、YouTubeでも配信予定としており、メディアによる伴走支援が活動の可視化に寄与します。

最後に、今回の取り組みは「伝統×国際化×若者の創意」が合流した好例です。英語化や体験設計、AIを活用した多言語対応は、DX的な要素を含む現代的な支援手法であり、地域の伝統産業に新たな成長機会をもたらすでしょう。今後はJ:COMと学生がどのように実行フェーズで協働し、地域の職人や企業と具体的な収益モデルを構築していくかが注目点です。

詳しくは「J:COM」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權

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