三井住友銀行、SMBCデジタルマーケティング、Quanmaticの3社は、スマートフォンアプリの広告配信高度化を目的に量子コンピュータを活用した実証実験を共同で実施しました。量子AIによる特徴量選択と機械学習の組合せで、ターゲティング精度や解釈性の有効性を検証しています。
量子AIによる特徴量選択と実証の要点
三井住友銀行(頭取 CEO:福留朗裕)、SMBCデジタルマーケティング(代表取締役社長:奥谷智也)、Quanmatic(代表取締役 CTO:武笠陽介)の3社は、スマートフォンアプリにおける広告配信の高度化を目的に「量子コンピュータを活用したアプリ広告分析」の実証実験を共同で実施しました。本実証は量子コンピュータと従来の機械学習を組み合わせる「量子AI」アプローチの有効性を確認することを狙いとしています。
具体的には、年齢・性別・住所などの顧客属性やアプリ利用データといった多様な特徴量のうち、重要な要素を選択する「特徴量選択」を量子コンピュータを用いて行い、その結果を機械学習モデルと組み合わせてターゲティング精度(クリック率推定など)や解釈性(重要特徴の可視化)の検証を行いました。対象は三井住友銀行のスマートフォンアプリにおける広告配信分析およびレコメンド領域です。
今回の実証実験により、ターゲティング精度や解釈性の観点で量子AI技術の有効性が確認できたと報告されています。各社の役割は明確で、SMBCデジタルマーケティングはデータ連携と評価軸設計を担当し、Quanmaticはユースケース設計・プロジェクトマネジメント、並びに量子AIアルゴリズムの設計・実装・検証を担いました。三井住友銀行は実証の対象領域を提供し、検証に協力しています。
今後の展望として、Quanmaticは量子AIアルゴリズムの高度化を核に金融・広告領域への応用を進め、SMBCデジタルマーケティングは対象データと広告カテゴリを段階的に拡大して再現性・汎用性を検証するとしています。三井住友銀行は今後もグループ内外のパートナーと連携し、機械学習の高度化や量子コンピュータの実務活用に向けたユースケースの検証・高度化を進める方針です。
詳しくは「株式会社三井住友銀行」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權






















