株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの連結子会社である株式会社三菱UFJ銀行、GMOインターネットグループ株式会社、GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社の3社は、サイバーセキュリティ分野のサービス提供に向けた合弁契約を締結しました。設立とサービス開始は2026年1月を予定し、新会社名はMUFG GMOセキュリティ株式会社です。代表取締役社長は浜根吉男氏、所在地は東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワーとなります。株主構成は三菱UFJ銀行が50.1%、GMOサイバーセキュリティ byイエラエが40.0%、GMOインターネットグループが9.9%です。新会社はコンサルティング、診断、教育などを中核に、企業向けのサイバーセキュリティ対策支援を提供します。DX加速に不可欠な「安全の基盤」を整える取り組みとして注目されます。
背景と狙い DXと生成AIの進展で高まる社会的要請に対応
国内のサイバーセキュリティ環境は、DXの進展や生成AIの発展を背景に複雑化し、官民を挙げた包括的対策が求められています。企業の経営課題としても重要性が高まり、自社対策だけでなくグループやサプライチェーン全体の高度化が不可欠になりました。こうした環境を踏まえ、三菱UFJ銀行とGMOグループが一層協働することで、顧客企業の多様なニーズに応える体制を構築します。金融機関が持つ広範な顧客基盤と、インターネットインフラ領域を牽引してきたGMOインターネットグループの知見、そしてGMOサイバーセキュリティ byイエラエの専門力を融合する狙いです。三者連携により、対策の企画から実装、運用までを一気通貫で支援できることが期待されます。結果として、DXのスピードと安全性の両立に資する実装志向のソリューションが提供される見通しです。
戦略的意義 MUFGのパーパスとGMOの事業展開のシナジー
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループは中期経営計画の柱として「社会課題の解決」を掲げています。三菱UFJ銀行は顧客企業の経営課題に対するソリューション拡充を進め、「世界が進むチカラになる。」の実現を目指します。GMOインターネットグループは「すべての人にインターネット」を掲げ、セキュリティ事業では「SSL・暗号セキュリティ」「サイバーセキュリティ」「ブランドセキュリティ」を展開してきました。2025年には「すべての人に安心な未来を」のもとでプロジェクトを開始予定で、GMOサイバーセキュリティ byイエラエが同領域を牽引します。三者の協働は、顧客ネットワークと技術的専門性、運用ノウハウが補完し合う構図です。大企業から中堅・中小まで裾野を広げた支援により、日本全体のセキュリティ水準の底上げが期待されます。
新会社の提供メニューと体制 大企業から中小企業までをカバー
新会社は企業向けのサイバーセキュリティ対策支援を担い、コンサルティング、診断、教育を中心に提供します。大企業や中堅企業向けには、組織的な高度化を見据えた包括的支援が想定されます。中小企業には、導入しやすい簡易診断などのソリューションを提供し、限られたリソースでも実行可能な改善を後押しします。設立予定は2026年1月で、所在地は東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワーです。代表取締役社長は浜根吉男氏が就任予定で、企業のセキュリティ課題に迅速かつ実務的に応える体制が整えられます。幅広い顧客接点を持つ三菱UFJ銀行と、約120社を擁するGMOインターネットグループの連携により、スケールと専門性を両立した展開が見込まれます。
実務への示唆 いま取り組むべきアクション
企業はまず、自社とグループ、主要サプライヤーを含むセキュリティ成熟度の棚卸しを実施し、優先度の高いリスクを可視化することが重要です。次に、年度計画として診断や教育のスケジュールを策定し、ボトルネック領域への集中的な投資を検討してください。中小企業は簡易診断から着手し、改善サイクルを短く回すことが有効です。大企業や中堅企業は、ガバナンス整備と技術的診断、演習を組み合わせ、経営と現場の両面から体制を強化すると効果が高まります。2026年のサービス開始を見据え、早期に相談窓口を確保して準備を前倒しすることで、DXの加速とセキュリティ確保を同時に進められます。新会社の提供メニューと親和性の高い領域からロードマップに組み込むことが、実行力の高い一歩となります。
詳しくは「株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ」の公式ページまで。
